オリザ油化(株)(本社:愛知県一宮市、村井弘道社長)はこのほど、マキベリー抽出物(総アントシアニン約35%、デルフィニジン約20%)を用いた動物試験で、涙腺の涙液分泌機能の低下抑制を確認したと発表した。
試験では、ストレス性ドライアイマウスモデルを1日4時間、呼吸排泄可能な処置を施したポリプロピレン製遠沈管(容量約60ml)内に拘束し、顔面に風速0.5~1.0(m/s)の風を送った。拘束処置時間以外は、ケージ内で食餌の摂取は自由とした。
涙液分泌量は、マウスの左右、外眼角に綿糸を15秒挿入し、綿糸が涙液の浸透で褐色に変色した長さを0.5mmの精度で測定した。測定はストレス負荷前(初期値)、ストレス負荷期間中は投与日の翌日(ストレス負荷前)に実施。左右の目の平均値を個体の涙液分泌量とした。
8日間の反復投与を行ったところ、投与3・5・8日目にマキベリー抽出物20 mg/kg投与群では、コントロール群に比べて涙液分泌量が有意に多いことが確認されたという。
また、マキベリー抽出物とその他のベリー系の抽出物(ビルベリーとカシス)も評価した結果、ほかの抽出物と比較してマキベリー抽出物が有意に涙液分泌量の低下を抑制することが確認されたとしている。
試験の結果を受けて、臨床試験を異なる3種プロトコールで行っており、「いずれも良好な結果が出ている」とし、3回目の臨床試験の結果を近く発表する予定としている。