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2017年10月25日

【座談会】フコイダンのJHFA規格公示~統一までの軌跡(前)

 (公財)日本健康・栄養食品協会(JHNFA)は7月、フコイダン食品のJHFA規格を公示した。専門部会の参加企業は、部会長の宝ヘルスケア(株)と副部会長の(株)海産物のきむらやを含む7社。度重なる協議を重ねた結果、ようやく試験法や定義の統一に至ったという。JHNFAと専門部会に参加した4社のキーマンに、課題克服の過程と今後の展望について話を聞いた。

 

<パネラー>

(公財)日本健康・栄養食品協会(JHNFA)健康食品部長 永留佳明(ながとめ・よしあき)氏

宝ヘルスケア(株) 取締役営業本部長 大槻功(おおつき・いさお)氏

(株)海産物のきむらや 取締役部長 兼 開発研究室室長 三木康成(みき・やすなり)氏

金秀バイオ(株) 研究開発部 執行役員常務 稻福桂一郎(いなふく・けいいちろう)氏

(株)ヴェントゥーノ 商品開発部部長 柴崎哲哉(しばさき・てつや)氏

司会:(株)データ・マックス ヘルスケア事業部 田代宏

 

永留佳明氏

<市場には多様なフコイダンが混在>

 ――規格基準設定までの経緯について。

 永留 当協会としては、JHFA規格を設定する意義のあるものは作る方針でいる。15年6月にN-アセチルグルコサミン食品とコンドロイチン硫酸食品、青汁食品の規格基準を公示し、次の候補選定について協会内で議論した。

 海藻抽出物の機能性は世界的に注目されていることからフコイダンに着目した。フコイダンの由来する褐藻類もさまざま。こういう素材であればJHFAの規格基準を設定する意義があるのではないかということになり、昨年2月にホームページ上で公募を開始し、3月に専門部会を立ち上げた。

大槻功氏

 ――業界のニーズは?

 大槻 市場にはいろいろな由来のフコイダンが存在しており、フコイダンが適正に含有されているのかどうか、それぞれの化学構造の違いによりエビデンスデータにどういう違いがあるのかなど、種々の情報がきちんと整理されないままに商品が流通し、今日に至っていた。

 一方、機能性表示食品制度が施行されたことで、機能性関与成分を正確に分析・定量する必要性が改めて生じたなかで、タイミングよくJHFA規格設定の話があった。

 

 

三木康成氏

<定義なき市場に光>

 ――規格基準設定について、事業者側からの要請もあったのか。

 大槻 直接協会に打診したということはないが、社内的には以前からそのような要望があった。

 三木 幣社では12年、鳥取大学医学部との共同研究結果を用いて、保健用途は整腸作用で特定保健用食品(トクホ)を申請しようとした。

稻福桂一郎氏

 作用試験、過剰摂取試験、長期摂取試験を実施してデータを作った。その際、JHNFAに相談したが、フコイダンの定義がないために受付は難しいと言われた。研究会を発足して定義付けを行うようにアドバイスを受けたが、力及ばずそのままになっていたところに、基準設定の話が持ち上がり、ありがたく思っている。今は、機能性表示食品として商品化を目指しているところだ。

 業界では低分子と呼ばれるフコイダンと高分子フコイダンが混在していたが、今回のJHFA規格では「GPC法測定で、分子量1万以上の画分が70%以上」の高分子フコイダンについて共通の定義が設けられた。これは1つの成果と感じている。

柴崎哲哉氏

 稻福 幣社では製造から販売までを行っている関係上、分子量の規格とか硫酸根含量などの規格を自社規格というかたちでまとめて顧客に提出していたが、1社単独でそれをやっても、説得力に欠けていた。

 また、三木さんが指摘するように、顧客からは低分子フコイダンに関する問い合わせをもらうなど、フコイダンの統一規格があればいいなと思っていたところにJHFA規格の公募が始まった。

 柴崎 以前から、定義付けがないためにある意味、何でもありの市場だったと思う。

 海藻粉末を入れたフコイダンなどもそうだが、定義付けがないためにそれが決して間違いと言うこともできなかった。今回の基準設定に当たり、幣社は販売会社の立場から、知見などで役に立つのではないかと思って参加した。

(つづく)

【文・構成:田代 宏】

※詳細はI.Bヘルスケア49号に掲載

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