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消費者契約法改正へ、消費者委・調査会が報告書

<委員長から手厳しいコメントも>

 消費者委員会の消費者契約法専門調査会(山本敬三座長)は4日、消費者契約法の改正方針を示した報告書を取りまとめた。消費者委員会は本会議の審議を経て、消費者庁に答申する。これを受けて、消費者庁は改正法案の作成に入る。

4日開催された会合で報告書を取りまとめた

 同調査会は昨年9月から23回の会合を開き、消費者契約法の積み残し課題について審議を重ねた。改正のポイントは、(1)不利益事実の不告知の主観的要件に「重大な過失」を追加、(2)合理的な判断ができない事情を利用して契約させる類型の追加、(3)心理的負担を抱かせる言動による困惑類型の追加、(4)不当条項の類型の追加、(5)消費者への配慮に努める義務の改正など。

 不利益事実の不告知に関する規定は「故意」要件の認定が困難なため、契約を取り消せるようなケースであっても、実際には取り消しができないという問題があった。このため報告書では、不利益事実の不告知の主観的要件に「重大な過失」を追加して、対応する方針を示した。

 合理的な判断ができない事情を利用して契約させる類型については、2つの行為を追加する。1つは、消費者が生命・身体などに不安を持つことを知りながら、適切な理由もなく、その不安を回避するために事業者が商品・サービスが必要と強調する行為。もう1つは、消費者との間に緊密な人間関係を築いて、契約しなければ関係が維持できないと告げる行為。一方、高齢者の判断能力の不足を利用して、不必要な契約を結ばせる行為の追加は、要件の明確化などを理由に見送りとなった。

 心理的負担を抱かせる言動による困惑類型についても、2つの行為を追加する。1つは、消費者が契約を申し込む前にサービスの一部を実施したことを理由に、契約を迫る行為。もう1つは、サービスの一部を実施したことで損失が出ると告げて、契約させる行為としている。

 報告書の取りまとめを受けて、消費者委員会の河上委員長は「(本会議委員の間には、)常識的に考えて高齢者や若年者に配慮しない事業者はいないと思うが、(報告書は)まるで事業者はそうした配慮をしなくてもよいというメッセージを発信しているかのようだ、といった意見がある」ことを紹介。「報告書をそのまま答申とすることには相当の抵抗感があるというのが、親委員会の意見だが、その点は委員長の私に任せてほしい」と述べた。

【木村 祐作】

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