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消契法改正案、取消権の不当行為を追加

<身体の不安を煽るトークによる契約にも取消権>

 消費者庁は27日、消費者委員会の消費者契約法専門調査会(山本敬三座長)に、消費者契約法の改正案を示した。改正案では、消費者保護の観点から、消費者に契約の取消権を認める不当行為を追加している。同調査会は8月4日の次回会合で、報告書を取りまとめる。

きょう(27日)開かれた調査会の様子

 改正案によると、消費者が合理的に判断できない状況を悪用して契約させる不当行為に、「消費者の不安を煽る告知」と「勧誘目的で構築した関係の濫用」を追加。これらの行為によって結ばれた契約については、消費者に取消権を認める。

 「消費者の不安を煽る告知」には、消費者が生命や身体などに不安を抱えていることを知りながら、不安を回避するために当該商品・サービスが必要であることを不適切に強調する行為が該当。どのようなセールストークが対象となるのかは、消費者庁が今後の改正作業で明確化する予定だが、健康食品や化粧品のセールストークも内容によっては対象になり得るとみられる。

 また、「勧誘目的で構築した関係の濫用」は、事業者が消費者と緊密な人間関係を築いた上で、契約しなければ関係を維持できないと告げるケースが該当する。

 一方、高齢者の判断能力の低下を悪用し、不必要な契約を結ばせるケースについては、不当行為への追加を見送ることとなった。要件の明確化などの課題があり、改正案では引き続き検討するとしている。これに対し、同調査会委員からは「高齢社会を念頭に置いて議論してきたのに、残念である」などの意見が出た。

 

<申し込み前のサービス実施も対象に>

 改正案では、心理的な負担を抱かせる言動による困惑類型も拡大する方針が示された。取消権を認める行為として、契約を申し込む前に、事業者がサービスを実施するケースを追加する。これは、消費者がサービスを受けた負い目を感じて、契約を結ばざるを得ないという気持ちが生じることに対応した措置だ。

 さらに、契約の申し込み前に事業者がサービスを実施し、契約しない場合には損失が生じると消費者に告げることも不当行為に追加する。

 これらの改正点ついては、「事業者の不当性を示す要件」を整備するとしている。

【木村 祐作】

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