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2017年07月06日

消費者庁、規制改革実施計画の機能性表示食品3課題に対応

<業界団体などと担当者レベルの情報交換会>

 政府の規制改革実施計画に盛り込まれた「機能性表示食品制度の改善」の進捗状況について、消費者庁の岡村和美長官は5日の記者会見で、6月末までに実施するとされていた3課題の対応を終えたことを明らかにした。

 3課題は、(1)業界団体などと消費者庁の間で情報共有などの連携を強化、(2)業界団体などからの質問・相談に対応するため、専門窓口を消費者庁に設置、(3)未成年者を含むデータを利用するための条件の周知。

 岡村長官や担当課によると、業界団体などと消費者庁の情報の共有化を図るため、6月29日に複数の団体と担当者レベルの情報交換会を開催。日本健康・栄養食品協会(JHNFA)、日本通信販売協会(JADMA)、健康食品産業協議会などが参加した。今後は、「そのときのテーマによって各団体に声をかける」(食品表示企画課)としている。

 業界団体などからの質問・相談に対応する専門窓口も、6月29日に食品表示企画課内に設置し、業界団体へ周知した。業界団体やその傘下企業の質問・相談を一括して受け付ける。業界団体に属さない企業からの質問・相談については、従来どおりの対応となる。

 被験者に未成年者を含む試験データを利用するための条件についても6月29日、消費者庁のホームページで公開した。「18歳および19歳の者を含むことについて適切に考察されている場合」は一律に対象外としない方針を示している。

 

<“虎の威を借る”業界団体>

【解説】

 規制改革実施計画には、消費者庁と業界団体などの連携強化策が盛り込まれたが、本来ならば閣議決定するほどの課題ではない。行政とのパイプづくりに失敗を続けてきた健康食品の業界団体が、最後に頼ったのが規制改革推進会議の力だったとみられる。

 食品分野には多数の業界団体があるが、主要な団体では日ごろから所管官庁と密度の濃い情報交換を行いながら、信頼関係を築いている。当然、行政との連携強化のために、閣議決定に頼るという発想はないだろう。健康食品分野では、昨秋の日本サプリメント事件を機にJHNFAが行政との連携を強めつつある。しかし、全般的に健康食品の業界団体は行政とのパイプづくりを進めるどころか、信頼を失う言動を繰り返してきた経緯がある。失敗を続ける要因の1つとして、各業界団体が消費者目線に立てず、業界利益だけを要望してきたことがある。未成年者を含むデータの利用や軽症者データの利用拡大などはその典型例で、消費者利益を重視すれば、出てこない要望と言える。

 業界団体は自力でのパイプづくりが困難なことから、規制改革推進会議の“虎の威”を借りて、消費者庁との連携強化を目論んだとみられる。業界団体などと消費者庁の情報交換会は、担当者レベルの会合となる。この場では、直近の課題などに関する情報を共有する。しかし、意思決定を行う組織ではなく、施策を決める場にはならない。

 所管官庁との信頼関係は本来、業界団体の努力によって築き上げていくものだ。“虎の威”を借りて実現した今回の施策は、表面上は連携が強化されたようにみられるが、信頼関係の構築には結びつかない可能性がある。担当課に専門窓口を設置した件も含めて、本質的には従来と変わらないという見方もできる。

 未成年者を被験者に含む試験データの扱いについても、閣議決定の課題としては小粒すぎる案件だ。この件は、業界関係者が規制改革推進会議の「規制改革ホットライン」を活用した結果、取り上げられたが、消費者目線に立てない姿を露呈したと言えそうだ。

【木村 祐作】

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