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2017年02月28日

規制改革推進会議WG、消費者庁が施策を提示(後)

<WGや業界団体の提言、消費者の信頼失う結果に>

【解説】

 同WG委員からは、「届出制度なので、簡単なチェックだけにして受理すべき」という旨の発言が聞かれた。しかし、届出を右から左へと受理してしまうと、インチキな機能性表示食品が市場に溢れることにつながる。

 他省庁では、機能性表示食品制度に対して厳しい見方をする官僚が多い。が、「制度が維持されているのは、国がしっかりとチェックしているからだろう」との見方で一致。消費者委員会の河上委員長は「信頼されないなら、制度そのものが意味を持たなくなる」と警鐘を鳴らす。制度が定着するかどうかの正念場にあると見ているわけだ。企業関係者の間でも、「まずは制度を育てることが重要」と指摘する声が増えている。

消費者目線に立たない議論を展開

 一方、そうした危機感も薄く、規制緩和ばかり求めているのが、健康食品の業界団体だ。制度を慎重に育てなければならない時期に、その責任を負う業界団体が注力しているのは、関与成分の拡大や受理の迅速化などである。消費者の目線に立って、制度の信頼性を高めていくという姿勢は伝わってこない。

 また同WGでは、機能性表示食品について利益相反が疑われる委員が複数参加している。彼らによって制度が都合よくいじられると、制度に対する消費者の不信感はますます強まるだろう。

 同WGには、日本健康・栄養食品協会(JHNFA)と日本通信販売協会(JADMA)が提案書を提出している。そのなかに、受理までの時間を短縮させる方策の1つとして、第三者機関が届出の事前チェックを実施する案がある。

 例えば、その受け皿を要望者のJHNFAや、規制改革推進会議の森下竜一委員が副理事長を務める日本抗加齢協会が担うことになれば、どうなるのか。両機関とも、機能性表示食品の届出支援ビジネスを展開していることから、事前チェックの第三者機関と認定された場合、文字通りの“我田引水”“利益相反”となる。また、健康食品業界と関わりのある他団体が受け皿となっても、同様の危険性が生じる。

 そうしたケースでは、制度の信頼性を損なうのは必至だ。幸いにも同WGで、この提案は議論にならなかったようだ。もし、事前チェックが必要と考えるならば、国とは無関係に、JHNFAもJADMAも今すぐに実施すべきである(ただし、この場合“旨み”はないだろう)。

 制度がよちよち歩きの現時点で、同WGや業界団体が主張する内容を施策に反映させた場合、消費者の信頼を失うだけだ。その結果、だれにも相手にされない制度に成り下がる可能性がある。そうならないように業界関係者には、団体活動のあり方を見直すとともに、同WGの動きを注意深く見守ることが求められそうだ。

(了)

【木村 祐作】

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