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2016年09月27日

関与成分検討会委員、機能性表示食品で業界に警鐘

約300人の業界関係者などが参加

約300人の業界関係者などが参加

<「先走りすると制度はつぶれる」と規制緩和にクギ刺す>

 (公社)日本通信販売協会と(公財)日本健康・栄養食品協会の共催による討論会「機能性表示食品、全員集合祭!」がきょう(27日)都内で開かれ、消費者庁の機能性表示食品「関与成分」検討会の委員らが、機能性表示食品制度のあり方をテーマに意見交換した。業界関係者など約300人が参加した。

 アカデミアによる討論会では、同検討会委員の吉田宗弘氏(関西大学化学生命工学部学部長)、合田幸広氏(国立医薬品食品衛生研究所薬品部長)、迫和子氏(日本栄養士会専務理事)の3人がそれぞれの主張を展開した。

 合田氏は、「品質保証によって有効性のエビデンスが保証される。そこまでやってはじめて機能性表示ができる」と主張。関与成分が明確でない食品を制度の対象に追加する動きに対し、「先走りするとこの制度はつぶれる。すでに検討会の議論を先取りしたような商品が売られているが、企業は(届出ガイドラインを)都合よく解釈している。制度の信頼度を上げるためには、目先の利益を考えずに、ゆっくりと取り組む必要がある」と警鐘を鳴らした。

 迫氏は、機能性表示食品でも「副作用的な問題が出てきている可能性もあり、そうした情報を表に出す仕組みを業界で作っていかなければならない」と注文を付けた。ビタミン・ミネラル問題については、「ビタミン・ミネラルの有効性は高い。だから、医薬品や栄養機能食品がある。機能性表示食品制度に入れるべきではない」と訴えた。

 さらに、「事業者団体で届出の事前チェックと事後チェックの仕組みを考えるべきだ。消費者庁が行うと税金がかかるので、業界として考えることができないか」と提言した。

 吉田氏も、「ミネラルの適正な摂取範囲はとても狭い。3次機能としてのビタミン・ミネラルは、必要量を超えたところで言われている。安全性の観点から、制度に入れない方がよい」と説明。「物事には2面性があり、健康にプラスの面もあれば、マイナスの作用もあることを忘れてはならない」と規制緩和を求める動きにクギを刺した。

 

<業界団体の適正広告自主基準を問題視>

 同検討会委員の森田満樹氏(消費生活コンサルタント)は、消費者目線から制度に対する見解を述べた。「(前検討会で)情報開示でトクホよりも進んでいるという期待で報告書をまとめた。健康食品の世界も健全化されると期待していた。しかし、届出情報を見ると、エビデンスの質がバラバラ」などとし、業界の取り組みに失望したと述べた。

 具体的な問題点として、「短い販売実績を『食経験あり』として受理されるなど、多くの問題が起きた。研究レビューの検証事業を見ると、(業界の)皆さんはいいところ取りをしていて驚いた。一般消費者向け情報を見ても言葉が難しくてわからない」などを挙げた。

 森田氏は、機能性表示食品の広告についても言及。業界団体が策定した機能性表示食品適正広告自主基準と消費庁の留意事項には、開きがあると指摘した。「研究レビューの(1報の)グラフを用いて広告に出すことは、消費者との信頼関係を覆すことになるので、自主基準を見直してほしい」と求めた。

【木村 祐作】

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