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2016年08月04日

機能性表示食品検討会、関与成分が明確でない食品の方向性(後)

第7回検討会では今後の方向性を議論

第7回検討会では今後の方向性を議論

<オタネニンジンと冬虫夏草だけ?>

【解説】

 4日に開かれた第7回検討会で、日本通信販売協会がプレゼンテーションを行った。関与成分が明確でない食品の具体例を公表すると予想されたが、クラス1・2の事例にオタネニンジン、クラス3の事例に冬虫夏草を挙げただけ。インパクトがなく、説得力にも欠ける内容だった。

 制度の対象から外れて困っているから、業界側は検討を要望したのにもかかわらず、そのほとんどの食品名をオープンにしないという矛盾を抱えたままだ。今回示した2つの食品は、各委員から「関与成分が明確でない食品とはいったい何?」という批判が出ていたことに、しぶしぶ応えたものと言われても仕方がないだろう。このような消極的な姿勢では、ほかの委員の理解を得ることは難しい。

 関与成分が明確でない食品については、クラス1・2を制度に加える方向となった。これには、現行制度に混在しているクラス1・2に該当する食品を救済するという側面もあると考えられる。ただし、品質管理や安全性・機能性の担保は、現行制度よりも数段厳しいものとなる。

 消費者の立場で見ると、クラス3を対象としない方向性が固まったことは大きな収穫だ。安全性の担保も、機能性の担保も困難なためである。

 問題は、森田委員が懸念するように、本来ならばクラス3に該当する食品なのに、「当社の商品はクラス2」と強弁し、届出資料を細工する事業者が出てくると予想されること。このため、クラス2とクラス3の間の線引きについては、厳密な規定を設けることが不可欠となる。同時に、クラス3に該当する食品もできるだけ多く列挙して、具体的に議論できるようにすることも必要と言える。

 また、田口委員が指摘するように、クラス1・2に該当する食品を列挙する作業が急がれる。現行制度からクラス1・2の食品を排除するためにも、重要な作業となる(現時点ではイチョウ葉エキスと甘草エキスが挙がっているだけ)。

 寺本座長はクラス1・2を対象とする場合、「現行制度と分離」させる考えを示唆している。制度の信頼性を維持し、消費者が適切に商品を選択するためには、不可欠な施策とみられる。これ以外にも、厳格な要件の設定と事後チェックの徹底が鍵を握る。

 検討会を傍聴して気になったことは、業界代表委員の発言の少なさと、発言内容の薄さ。アカデミア委員や消費者代表委員が積極的に意見を戦わせているのに、当事者である業界代表委員は議論に参加できていない感じさえする。

 健康食品産業協議会が栄養成分(ビタミン・ミネラルなど)を担当し、日本通信販売協会が関与成分が明確でない食品を担当するという役割分担となっている。そこに日本チェーンドラッグストア協会が加わり、3者で要望を繰り広げるという構図だ。

 しかし、3団体ともに議論をリードできていない。この3団体に委員のポストを分け与えたことは、果たして適切だったのかという疑問も湧いてくる。今後、健康食品に関する検討会を発足する場合、消費者庁には委員選考の見直しも迫られそうだ。

(了)

【木村 祐作】

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