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2016年07月21日

機能性表示食品「関与成分」検討会、終盤戦へ向けた論点(前)

<関与成分が明確でない食品、具体例を避け続ける業界団体>

 消費者庁の「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」は8月4日、7回目の会合を開き、関与成分が明確でない食品を制度の対象に追加するか否かについて議論する。検討会は中盤戦を終えようとしているが、この議論は深まらず、行き詰り感さえ漂い始めている。

 関与成分が明確でない食品については、合田幸広委員(国立医薬品食品衛生研究所薬品部長)が提案したクラス分け(※クラス1~3)による議論が展開されている。

 ※クラス1は、品質管理のための指標成分と機能性に明らかに関連性があると考えられるが、機能性のすべてを説明できないケース。クラス2は、指標成分と機能性にある程度の関連性があると考えられるが、指標成分と異なる多数の成分も機能性と関連性があると推定されるケース。クラス3は、指標成分と機能性にほとんど関連性がないケース。

 合田委員は具体例として、クラス1にイチョウ葉、クラス2に甘草、クラス3にローヤルゼリーを挙げる。だが、議論は一向に深まらない。その最大の原因は、制度の対象に加えてほしい具体的な食品を業界側が示さないことにある。

 ほかの委員も「クラス3とは、いったい何なのか。各業界団体は何をイメージして、同一性の担保や安全性の問題などをクリアできると考えているのだろうか。それを教えてもらって議論するべきだと思う」(迫和子委員:日本栄養士会専務理事)と不快感を露わにしている。

 

<政治家に泣き付く業界関係者>

 制度がスタートして1年も経たないうちに、ビタミン・ミネラルや関与成分が明確でない食品に関する検討会が立ち上がったのは、業界側が制度の対象にしてほしいと強く要望したためだ。一部の業界関係者がこっそりと政治家に泣き付き、働きかけたと言われている。

 コソコソと動き回ってまで、制度の対象にするように求めている食品とは何か。それがはっきりしないと議論は深まらない。

 しかし、これまでの検討会で、業界代表の宮島和美委員(日本通信販売協会理事)、関口洋一委員(健康食品産業協議会会長)から具体的な食品は提示されていない。

 なぜ、具体的な食品を示さないのだろうか。ある業界団体の関係者は、「具体的な食品を挙げると、その食品は関与成分が明確でないことが公認となり、取り扱い企業からクレームが来る。だから検討会に示さない」と説明する。同じような話は、ほかの団体関係者からも聞かれる。

 しかし、制度の対象とならずに困っているから要望を出したわけである。業界代表委員が「○○食品、△△食品、××食品を制度に追加してほしい」と具体的に提案して、そのための方策を議論しない限り、話は進まない。

 業界側は前述のような理由により、具体的な食品の提示を避け続けてきた一方で、関与成分が明確でない食品を制度に追加してほしいと求めている。自分勝手な振る舞いと批判されても仕方がなく、ほかの委員にとっては迷惑な話だろう。そうした状況のなかで、合田委員が再三にわたって助け舟を出したが、業界代表委員の反応はあまりにも鈍い。

 次回会合で、業界代表委員から、どのような提案が行われるのかが注目される。

(つづく)

【木村 祐作】

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