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2016年07月21日

機能性表示食品「関与成分」検討会、終盤戦へ向けた論点(中)

<メジャーな食品を挙げることが必須>

 検討会では、アカデミア委員も消費者代表委員も、関与成分が明確でない食品を制度の対象に加えることに対し、「時期尚早」との考え方で一致。とくにクラス3については、業界側に助け舟を出した合田委員でさえ、対象とすることは困難と指摘している。

 8月4日の次回会合では、業界代表委員が示す新たな提案が重要になると予想される。関与成分が明確でないと言われているローヤルゼリーや酵素、青汁といった一定規模の市場を持つ食品を挙げることができれば、消費者ニーズの観点から、議論の余地が生じるかもしれない。

 しかし、関係企業から批判が来ないマイナーな素材を1つ2つ“生贄”として挙げるなど、お茶を濁すような提案が行われた場合には、議論は進まないと予想される。制度に追加する大義名分さえ成り立たないためだ。次回会合でアカデミア委員や消費者代表委員は、この点を見極めながら慎重に議論することが求められそうだ。

 また仮に、関与成分が明確でない食品を制度の対象に加えるとしても、業界側が具体的に要望した食品の範囲内にとどめる方向で議論が進むと考えられる。

 

<クラス1・2の扱い方が焦点に>

 今後の焦点になるとみられるのが、関与成分が明確でないもののうち、クラス1・2に該当する食品の扱い方。5月26日の第5回検討会では、受理された商品にクラス1やクラス2に該当するものが含まれていると指摘された。合田委員は、クラス1にはイチョウ葉、クラス2には甘草が該当すると述べている。

 当然ながら、クラス1・2に該当する食品は、機能性表示食品制度の対象とならない。つまり、クラス1・2に該当しながら受理された商品は、消費者庁の届出ガイドラインに違反していることになる。このため、本来ならば消費者庁は調査に入り、食品表示法に基づく行政処分を検討することが求められる。その一方で、クラス1・2の取り扱い方を議論している最中であり、検討会の結論を待つ必要もあると考えられる。

 これまでの議論でクラス3については、制度の対象にできないとの考え方でほぼ一致している。今後はクラス1・2に該当する食品を制度の対象に加えるか否かが、議論の焦点になるとみられる。

 仮に、クラス1・2を制度の対象とする場合、品質管理面で従来よりも厳格な要件が求められると予想される。さらに、現行制度のなかにクラス1・2に該当する食品を追加するのか、異なる受け皿を用意して追加するのかという点も課題。関与成分が明確でない旨を消費者に伝える方法も、議論の俎上に上る可能性がある。

 今秋に取りまとめられる検討会の結論によっては、消費者庁には別途、クラス1・2・3の範囲の整理が必要となる可能性もある。線引きは極めて困難だが、少なくともクラス3については一定の整理を行わないと、「当社が届け出た食品はクラス3ではなく、クラス2である」などと強弁する企業が現れ、ガイドライン違反の商品が市場に出回ることになってしまう。

(つづく)

【木村 祐作】

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