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2016年06月30日

機能性表示食品「関与成分」検討会、各栄養成分の行方(後)

業界代表委員からは的外れの発言が続いた(30日開催の検討会)

業界代表委員からは的外れの発言も(30日開催の検討会)

<業界代表委員らの的外れな発言>

【解説】

 今回も業界代表委員らの発言は冴えなかった。検討会の焦点となっているビタミン・ミネラルの議論では、次のようなやり取りがあった。

 宗像守委員(日本チェーンドラッグストア協会事務総長):「健康食品産業協議会(の提出資料で)は、ビタミンDのものを使って、耐容上限量に対して食事プラス機能性表示食品または栄養機能食品などを取っても(耐容上限量と)ずいぶん差があることを示している」(※資料では、食事からの摂取平均に機能性表示食品をプラスした場合と、耐容上限量との差を示している)。

 佐々木委員(東京大学大学院教授):「過剰摂取のリスクの評価方法について、あってはならないものを評価する場合は、平均値を使わないことが基本中の基本。摂取量の平均値に『こう摂取してください』というもの(機能性表示食品)を足して、上限値をいくら下回っていても、安全であることを主張する論理にならない。稀な事例を出して、それが問題のところに達しないかどうかを考えるべきである」。

 関口委員(健康食品産業協議会会長):「(提出資料について)耐容上限量と近年の摂取実態の95パーセンタイルの数字を使って計算したらどうかを考えていた。我々としては中心値を使うよりも、95パーセンタイル値を使うべきと思っている」。

 佐々木委員:「95パーセンタイル値は全体の5パーセントのリスクを許すということ。それで皆さん、大丈夫と思う?」。

 このように、業界代表委員からは的外れな発言が続いた。まともな議論にならない状況だったと言える。業界側も準備する時間は十分にあったはず。だが、不甲斐なさだけを印象づける結果となった。

 6回目を迎えた今回までの議論を振り返ると、糖質・糖類の一部については、何らかの要件を付けて、制度の対象とする可能性が高いとみられる。業界側が具体案を示し、アカデミア委員を巻き込んで議論を深めた結果だろう。

 一方、ビタミン・ミネラルについては、アカデミア委員や消費者代表委員が反対姿勢を鮮明化。発言内容も、業界代表委員と比べて圧倒的な説得力がある。これまでの議論を踏まえると、検討会が公正に運営される限り、ビタミン・ミネラルは制度の対象に加わることはあり得ない状況となっている。

(了)

【木村 祐作】

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