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2016年06月17日

機能性表示食品「関与成分」検討会を検証(6)

<制度の対象はクラス2まで>

 司会 関与成分が明確でない食品の取り扱いは、どうあるべきか。

長村洋一氏(日本食品安全協会理事長)

長村洋一氏(日本食品安全協会理事長)

 竹田 クラス3は、制度に入れない方がよいと考えている。同等性の問題が出てくるし、おそらく科学的根拠の再現性の証明も困難と思われる。

 仮に、クラス3を制度に入れるとすれば、例えば、血糖の吸収阻害の力価を原料に対して測る方法があるが、そうした機能性の力価を基準にして、最終商品でも力価が担保されているかどうかによって、同等性を考察するという方法もあるのではないだろうか。いずれにせよ、大きな議論が必要となる。

 武田 原則、制度の対象となり得るのはクラス2までだと思う。仮にクラス3を入れる場合、届出企業には、100%同一性確認ができる方法と、最終製品で分析できる方法を探すことが要求される。あとは、工程管理についてcGMP準拠を必須とするなど、ハードルを高くするしかないだろう。

 長村 武田さんとほぼ同じ考えである。クラス3に該当するローヤルゼリーなどの場合、届出企業は、あるレベルで同一性を確認していることを、第三者が追試できるかたちで証明しなければならない。

 

<業界代表委員はアカデミックな提案を>

 司会 今後の検討会で、どのような議論を期待するか。

竹田竜嗣氏(関西福祉科学大学講師)

竹田竜嗣氏(関西福祉科学大学講師)

 竹田 アカデミア委員や消費者代表委員が納得できる具体的な提案を業界側に行ってほしい。概念論が多いので、専門的な意見を出してほしいと思う。能力的な問題があるのか、業界代表委員からはアカデミックな提案が出てこない。既に手遅れかもしれないが、具体的な提案を求めたい。

 武田 第5回検討会では、関与成分に関する検証事業などの結果の一部が公表されたが、それを見たアカデミア委員や消費者代表委員は、制度そのものよりも業界に対して不信感を持ったと思われる。届出がルールどおりに行われていないことが明らかになったからだ。業界側は襟を正した上で、要望するかたちを取らないと、絶対に受け入れられないだろう。今回、制度の間口が広がったとしても、同じことの繰り返しになる。研究の質の向上と分析方法の確立について、今まで以上にしっかりとやらなければならない。自分たちの立ち位置を見直さなければならないが、業界代表委員や業界団体には、その危機感がないようだ。

 また、業界代表委員がサプリメント法をこの時期に出してくることについて、理解できない。前検討会の報告書では、法的措置の必要性についてはまず業界内で議論を深めることが期待されるとあるが、業界内で十分に議論されたかは疑問である。

武田猛氏(グローバルニュートリショングループ代表)

武田猛氏(グローバルニュートリショングループ代表)

 司会 前回の検討会で、宮島委員(本人は所要のために欠席)からサプリメント法案の資料が提出されたが、どの委員からも相手にされなかった。

 長村 いわゆる健康食品によって消費者が経済的被害、または健康被害を受けている状況にある。機能性表示食品制度については、いい加減な健康食品を一掃するための制度として運用してほしい。そうした意味で、制度に甘い部分があったとしても、目くじらを立てなくてもよいと思っている。

 サプリメント形状の商品については、消費者は医薬品の代わりに利用しているので、もし効果がなければ、取らなくなるだろう。昨年末、名古屋で開かれた市民講座で講演した際に、目に良いとされている某機能性表示食品について話したところ、講演後に聴講者が「某機能性表示食品の広告を見て、眼科に行っても、もらえないようなすごい商品が出たと思った。食品であるし、これはよいと思って買ってきて飲んでいるが、効果が感じられない」と言っていた。一時は売れても、効かないと買わなくなるだろう。そういう点で、自浄作用が働くのではないかと思う。

 私は、一般加工食品形態の商品と生鮮食品が、たくさん受理されることを期待している。というのも、個人的な話だが、そうした食材を利用した料理レシピを作成する計画を持っている。いくら体によいものでも、同じものを続けて食べることはできない。だが、機能性表示食品のソーセージや缶詰、生鮮食品など多様な食材を利用すれば、レシピの幅も広がる。そうしたレシピをたくさん作って、消費者の健康維持・増進につなげたいと考えている。

 司会 本日はありがとうございました。

(了)

(文・構成:木村 祐作)

 

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