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2016年06月16日

機能性表示食品「関与成分」検討会を検証(5)

<関与成分があいまいなほど高いハードルに>

 司会 合田委員は、関与成分が明確でない食品について、明確でないレベルに沿ってクラス1~3(※)に分類した。本来、制度の対象にならないクラス1~2に該当するものが、既に受理されていると指摘した。そして、クラス3は制度の対象とせずに、クラス1~2についてどう取り扱うかという議論を展開している。一方、業界側はクラス3を含むすべてを対象に加えるように求めている。ただし、具体的にどの食品がクラス3に該当するのかを明確にしていない。解決の糸口を見つけるのは、かなり難しい状況にある。

 

※クラス1:品質管理のための指標成分と機能性に明らかに関連性があるが、機能性のすべてを説明できない。

※クラス2:指標成分と機能性にある程度の関連性があるが、その指標成分以外の多数の成分も関連していると推定される。

※クラス3:指標成分と機能性に関連性がほとんどない、または関連性がない。

 

竹田竜嗣氏(関西福祉科学大学講師)

竹田竜嗣氏(関西福祉科学大学講師)

 竹田 クラス1・2・3の線引きは難しい。現行制度を見ると、複数の関与成分を組み合わせたものも受理されているが、それも関与成分が明確でないと言える。ただ、クラス1~2に該当する成分のうち、何らかのかたちで定量できる場合は、関与成分が不明とまでは言えないのではないか。一方、定量ができないクラス3に該当する成分については、制度に入れられないと思う。

 武田 合田委員は、既にクラス1~2に該当する成分が届け出されていると指摘し、イチョウ葉エキスなどを例に挙げている。ある程度、関与成分を分析できることが要件となるが、100%でなくてもよいというのが、クラス1~2の考え方だ。既に受理されているビルベリーエキスは36%がアントシアニンで、残りの約60%についてははっきりとわからない。これもクラス1あたりに入るだろう。

 一方、まったく分析できない食品は対象にならないと思う。クラス3には、ローヤルゼリー、プロポリス、酵素、一部の青汁、にんにく卵黄などが該当すると思われる。

 長村 私はクラス3も制度に取り入れて、ルールを設けた方がよいと考えている。あやしげな“いわゆる健康食品”が横行するよりも、機能性表示食品制度に入れて、表示の取り締まりを強化する方向性がよいと思う。

長村洋一氏(日本食品安全協会理事長)(右)と、武田猛氏(グローバルニュートリショングループ代表)

長村洋一氏(日本食品安全協会理事長)(右)と、武田猛氏(グローバルニュートリショングループ代表)

 司会 クラス3に該当する食品について、事後チェックは可能か。

 長村 ある程度は可能だと思う。ローヤルゼリーもそれなりの論文が出ていて、特有のパターンを持っている場合には認めてもよいのではないか。青汁にしても栽培地がどこであるかなど、農産物のブランド保護と同じような管理が可能と思われる。産地の特定だけならば、元素分析によってある程度可能となっている。ただし、そのためには費用と人手が必要となる。費用と人を確保できれば、第三者的な監視はある程度可能と思う。

 武田 方法の1つとして、原材料の100%同一性確認試験の義務付けがあり、そのための分析方法が確立されていることが必須となる。この場合、最終商品でも分析できることが要件となり、アプリケーションも限定されるだろう。また、機能性の科学的根拠としては、システマティック・レビュー(SR)はほぼ無理なため、最終商品を用いた臨床試験のみとなる。クラス3では、これらの高いハードルをクリアすることが条件となるだろう。

 竹田 クラス3に該当する食品で問題となるのは、根拠となる臨床試験に再現性が十分あるかどうか。少なくとも、臨床試験を2施設以上で別々に独立して行うか、または、異なるロットの最終商品で複数の臨床試験を行うことが求められる。

 武田 関与成分があいまいなほど、ハードルは高くならざるを得ない。

(つづく)

 

 

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