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2016年05月26日

機能性表示食品検討会、関与成分が不明確な食品を議論(前)

 消費者庁の「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」は26日、関与成分が明確でない食品を制度の対象とすることの是非について議論した。大多数の委員は、現行制度で対象とする関与成分の線引き(定義の明確化)を優先することや、事後チェックが可能であることを必須とする考えで一致。一方、5回目となった今回の会合でも業界代表委員から、制度への追加を希望する具体的な食品の提案はなかった。このため、業界側が要望する定性・定量が困難な食品の追加は絶望的となってきた。

 

26日開催の第5回検討会

26日開催の第5回検討会

<不適切な分析法が届出の3割を占める>

 消費者庁の担当課は、検討会の基礎資料となる機能性表示食品制度に関する調査・検証事業の結果を報告した。実施した事業は「機能性表示食品制度に対する消費者意向等調査」、「届け出された研究レビューの検証事業」、「機能性関与成分に関する検証事業」の3つ。

 消費者意向等調査は今年3月、20~69歳の男女約3,000人を対象にインターネットを活用して実施。同時に、グループインタビュー調査も行った。調査結果によると、機能性表示食品に対する消費者の認知度は6割以上に上った。一方、疾病の診断・治療・予防が目的でないことを「知っていた」が5割程度に止まるなど、消費者の多くが詳細まで理解していない様子も浮かび上がった。

 研究レビューの検証事業では、昨年10月までに公表された122件のうち、51編の研究レビューを検証した。PRISMA声明チェックリストに基づく検証の結果、評価の記述がないなどの不備のある研究レビューが多数認められた。さらに、検索キーワードが不足しているものや、検索対象年などで不必要に絞り込みを行うといった不適切なものもあった。検証結果を踏まえて消費者庁は、「『PRISMA声明チェックリスト:機能性表示食品のための拡張版』に基づくSRの記載方法(仮題)」を公表し、研究レビューの質の向上を図ると説明した。

 機能性関与成分に関する検証事業は、(1)関与成分の分析方法の検証、(2)機能性表示食品の買い上げ調査――を柱とする。分析方法の検証では、146件の機能性表示食品を対象に、届け出された分析方法に基づき、関与成分の同定や定量が可能かどうかを確認した。その結果、定性確認については、「関与成分に特性が高い分析法」が全体の70%で、「特性が低い分析法」が14%、「特異性がない分析法」が16%を占めた。つまり可能性が低い、または不可能なケースが全体の3割を占めていた。このため、消費者庁の担当課は「資料の追加や訂正を求める」方針を示した。

 買い上げ調査は、昨年4~9月までに届け出された17件の機能性表示食品を対象に実施。商品中の関与成分の含有量を分析し、表示値のとおりに含まれているかどうかを調べた。その結果、含有量が表示値を下回っていたり、過剰に含まれていたりしている商品が見つかったという。また、同一商品であっても、ロット間で含有量に大きなばらつきが見られたものもあったと報告した。

(つづく)

【木村 祐作】

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