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2016年04月26日

機能性表示食品「関与成分」検討会、栄養成分の安全性(前)

<ビタミン・ミネラルの追加に「反対」の大合唱>

 機能性表示食品制度の対象成分を検討するため、消費者庁は26日、「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」を開き、食事摂取基準で基準が設けられている栄養成分を制度に追加するかどうかを議論した。そのうち、ビタミン・ミネラルについては、アカデミア委員や消費者委員が制度の対象とすることに反対する考えで一致した。

26日開催に開催された第4回検討会の様子

26日開催に開催された第4回検討会の様子

 健康食品産業協議会会長の関口洋一委員は、ビタミン・ミネラルや機能性を持つ糖類・糖質を制度の対象に加えるように要望した。追加する成分に、ビタミンはA・B群・C・D・E・Kなど、ミネラルはカルシウム・銅・鉄・亜鉛・マグネシウムを挙げた。過剰摂取の注意喚起として、1日摂取目安量が耐容上限量の何割に相当するのかを表示することを提案した。

 これに対し、田口義明委員(名古屋経済大学教授)は、「食事摂取基準で基準がある成分については、栄養機能食品制度で機能性を表示できる仕組みがあり、別の制度の対象とするのは、制度間の整合性で適切とは言えない」と主張。「消費者にとっては、食品の1次機能と3次機能を区別して捉えることは困難であり、むしろ、その結果として過剰摂取につながりかねない」と危惧した。

 佐々木敏委員(東京大学大学院医学系研究科教授)も「まず1次機能があり、その上で2次機能があって、その上で3次機能がある」とし、田口委員の主張を支持。合田幸広委員(国立医薬品食品衛生研究所薬品部長)や河野康子委員(全国消費者団体連絡会事務局長)らも賛同した。

 梅垣敬三委員(国立健康・栄養研究所情報センター長)は、「栄養機能食品と同じような成分(ビタミン・ミネラル)を機能性表示食品制度に入れると、消費者はさらにわからなくなる」と指摘。「制度に入れるかどうかではなく、機能性表示食品制度に馴染まないと整理した方がよい」との考え方を示した。

 迫和子委員(日本栄養士会専務理事)も、「栄養機能食品制度が既にあるなかで、同じような成分が(機能性表示食品で)出てくると、消費者の混乱を招く。そうした商品を消費者が求めた場合、確実に過剰摂取につながるため、(制度への追加は)やるべきでない」と述べた。さらに、関口委員の『耐容上限量の何割に相当するかを表示する』という提案について、「耐容上限量は超えると危ないものであり、耐容上限量の何割を取るというのは論外」と一蹴した。

 また、森田満樹委員(消費生活コンサルタント)は、食品安全委員会が策定した「いわゆる『健康食品』に関する報告書」に言及。「報告書では(ビタミン・ミネラルを)サプリメントで取ることはかえってリスクを高めるなどと書いているのに、事業者がわずかなエビデンスによって新たな機能性を謳うと、消費者はますます混乱する。食品安全委員会のメッセージを重く受け止めるべきである」とし、消費者目線に立てない業界側の姿勢を批判した。

 一方、業界代表の関口委員は「何も知り得なかった商品について、安全性と機能性のデータが出るようになると、消費者は情報を読み取れるので、ムードだけの商品選択でなくなる」などと述べるにとどまり、制度間の矛盾や過剰摂取の危険性といった指摘に反論できずに終わった。

 ビタミン・ミネラルについては、アカデミア委員と消費者委員が、制度への追加に強く反対する姿勢をいっそう鮮明にしたと言える。

(つづく)

【木村 祐作】

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