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2017年01月26日

【検証】八幡物産『北の国から届いたブルーベリー』届出撤回の顛末(7)

 日本アントシアニン研究会(矢澤一良会長)は「公共性」について、さらに以下のように続けている。

 食品事業者から自主的に安全性・機能性に関する情報を開示させ、事業者の責任において健康の維持および増進に役立つことを表示させ、消費者に十分な判断材料を与えるという機能性表示食品制度の趣旨に鑑みれば、消費者庁のホームページで公開されている機能性表示食品の届出情報について専門的な知見を有する債務者(日本アントシアニン研究会)らが情報発信を行い、とくに批判的な検討や問題提起を行うことは、消費者に対し、機能性表示食品制度を利用する事業者である債権者が消費者の誤解を招かないように科学的な表示内容に関する責任を果たしているかどうかの判断材料を与えるものであるから、本件において債権者が問題にしている表現行為は、明らかに公共の利害に関するものと言える。

 以上のとおり、債務者(日本アントシアニン研究会)らの表現行為は明らかに、公共の利害に関する事実についてのものである。

 また、公益性については次のように述べ、その正当性を主張している。

 債務者らは、アントシアニンの安全性、機能性について専門的な知見を有する専門家ないし学術団体として、機能性表示食品制度の趣旨に則り、本件健康食品を摂取するかどうかについての判断材料を消費者に与えるために表現行為を行おうとしているものであるから、公共の利益を図る目的が存在することは明らかであり、これを完全に否定せしめる事情も存在しない。

 さらに、債務者は債権者のやり取りを公開しようとしているだけであるから、真実性、論評としての相当性は明らかに認められる、と真実性および相当性について反論している。

 そして債権者の損害について、機能性表示食品制度の趣旨に則れば「同制度は消費者庁のホームページで公開されている機能性食品の届出情報についての情報発信、とくに批判的な検討や問題提起が非常に重要な意味を有している」とし、「本件健康食品やその他の債権者の商品の売れ行きに悪影響が出ようとも、それは新制度の予定するところで、考慮に値しない」と主張し、仮処分命令申し立ての却下を求めている。

(つづく)

【田代 宏】

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