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2014年11月26日

食品表示部会で新制度を議論(後)

<役割を果たせなかった食品表示部会>
【解説】

 26日に開催された消費者委員会・食品表示部会は、本題から脱線した意見が多く、本質的な議論は極めて乏しかった。会議の冒頭、阿久澤良造部会長(日本獣医生命科学大学応用生命科学部長)から、消費者委員会・本会議が制度設計について議論し、食品表示部会が基準案について議論するという主旨の説明があった。それにも関わらず、多数の委員から制度全体に関する不満や意見が相次いだ。
 今回、食品表示部会に与えられたミッションは、新制度の食品表示基準案が適切かどうかを議論することだった。そのテーマについて議論を深めることができず、食品表示部会としての役割を果たせなかったと言える。

 新・機能性表示制度の方向性は閣議で決定された。その骨組みは消費者庁の検討会で議論し、報告書がまとめられた。そして、消費者委員会・本会議が制度設計について多角的な視点で議論している。食品表示部会の各委員は自らの役回りを認識し、国民全体の利益のために、貴重な審議の機会を有効活用すべきだった。だが、審議の場を新制度や規制緩和などに対する不満のはけ口に変えてしまったようだ。

 この日の会合は、ほかの議題も合わせると計4時間に及んだ。長時間の議論となり、ある消費者代表委員は「気力が残っていない」などと場違いな発言を繰り返した。本題以外の発言が多かったことが議論を長引かせた原因となったが、その消費者代表委員は気力がなくなる前に、本題に直結した意見をどれほど出せたのだろうか。

 食品表示部会の会合が長時間に及ぶのは、珍しいことではない。議事運営のあり方を問題視する声もある。同じ発言を繰り返す委員がいたり、本題から外れた発言を行う委員がいたりすることも議論が長引く要因となっている。たとえ、議論が長時間に及んでも内容があれば、むしろ賞賛されるべきだろう。しかし、この日の食品表示部会の議論は惨憺たる内容だった。

 新制度の導入は、玉石混交と言われる健康食品市場をエビデンスベースで区分できる絶好の機会となる。消費者の適切な商品選択にも、関連業界の健全化にもつながる。食品表示部会は、そうした新制度の基準案を議論するという重要な役割を十分に果たせなかった。

(了)
【木村 祐作】

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