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次世代ヘルスケア協、健食は対象外

<品質評価の第三者認証、「健康食品を扱う予定はない」>
 疾病予防で行なうフィットネスなどによる効果の根拠を第三者が認証する仕組みを導入するため、経済産業省は18日、次世代ヘルスケア産業協議会・品質評価ワーキンググループ(WG)の初会合を開き、検討に着手した。対象とするのは運動サービス。健康食品・サプリメントは対象としない。

 同協議会は、学識経験者やヘルスケア業界関係者など22人で組織。疾病予防の分野で新たな産業を創出することを目的に、医療・医薬関連の規制が産業育成の足かせにならないように、ビジネス環境を整備する。また、健康関連サービス・製品の品質を向上させる方策なども検討する。

 具体策は3つのWGで議論する。「事業環境WG」は、国の規制によって「グレーゾーン」となっている参入障壁を解消し、新サービスを創出しやすい環境の整備を目指す。「品質評価WG」は、フィットネスなどの品質評価のあり方を検討。「健康投資WG」は、企業・個人の健康投資を促進する方策を検討する。

 この日開催された品質評価WGでは、フィットネスクラブなどで提供する「運動サービス」の品質を第三者が認証する制度の検討に入った。対象分野を「運動サービス」とすることで合意。また、品質評価の基準のあり方についても議論した。疾病予防分野のサービス・製品には、効果に関する科学的根拠が乏しいものも多く、市場拡大の足かせとなってきた。このため、大学や関連業界と連携し、第三者認証の仕組みを関連業界に導入する方針だ。

 健康食品の大手業界紙が今年1月、「健康食品などの製品は今後の検討課題となる見通し」と報道するなど、健康食品業界の関心も第三者認証制度に寄せられている。しかし、経産省はこれを否定。対象とするのはフィットネスなどで、「健康食品を扱う予定はない」(商務情報政策局ヘルスケア産業課)と話している。大手業界紙の報道がミスリードしたことも手伝って、健康食品が議論の俎上に上ると考える業界関係者は少なくなく、混乱が生じているようだ。

<日本抗加齢医学会をめぐる情報で混乱も>
【解説】
 健康食品業界内では、「経産省が健康食品の機能性表示に関する第三者認証制度を設ける」という情報が流れている。この情報とあいまって、経産省予算が、「健康食品機能表示ガイドライン」を策定中の日本抗加齢医学会に当てられたという話も。さらには、「大阪商工会議所からも予算が出ていて、第三者認証機関になるのではないか」といった噂まで飛び交っている。業界情報をまとめると、国(経産省)の主導のもと、健康食品の機能性表示に関する第三者認証制度が検討されていて、その中心的な役割を日本抗加齢医学会が担うという。この話を信じる業界関係者は相当数に上るとみられている。

 これらの業界情報の信ぴょう性について、一つずつ整理してみる。まず、経産省が健康食品の機能性表示に関する第三者認証制度を整備するという点については、完全な誤報と言える。経産省に取材したところ、「健康食品の機能性表示の検討は消費者庁が行なう。経産省が健康食品を扱う予定はない」(同)と説明している。この情報の発信源は不明だが、何らかの目的で意図的に流された可能性も指摘される。

 次に、大阪商工会議所に関する業界情報はどうか。東京都内で開催された日本抗加齢医学会「健康食品機能表示ガイドライン委員会」の会合に、大阪商工会議所と大阪府商工労働部の担当者がわざわざ出席していることから、両者は無関係と言えないようだ。しかし、大阪商工会議所に確認したところ、「認証は行なわない。資金も出していない」と話す。大阪府商工労働部も「一切資金を提供していないし、今後もその予定はない」という。大阪商工会議所に関する業界情報もデマのようだ。

 一方、経産省から日本抗加齢医学会に予算が出ているという点は事実だ。金額は未公表だが、微々たる額とみられている。この点について経産省は、「今後フィットネスサービスの品質評価のあり方を検討するうえで、白地のまま議論しても建設的ではない。そこで、食品分野で直面している課題の検討結果を整理し、フィードバックしてもらう。そのための実費程度の費用を出している」(同)と説明する。日本抗加齢医学会への予算は、事業の委託先のNTTデータ経営研究所を通して出ている。つまり、いくつかある研究テーマの一つに、日本抗加齢医学会によるガイドライン作成も選ばれたわけだ。運動サービスの認証制度を検討するための参考資料として使われるが、健康食品については議論しない。
 
 日本健康・栄養食品協会(JHNFA)による第三者認証制度の騒動に続き、今度は日本抗加齢医学会をめぐる情報に、多くの業界関係者が振り回されたようだ。

【木村 祐作】

 

 

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