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2015年09月01日

機能性表示食品制度は生き残れるか!?(3)

<利益相反の問題は重要>
 司会
 食品表示基準やガイドラインに明確に違反している届出情報はあるのだろうか。

 植田 ガイドライン自体が、業界へ考慮し過ぎてあいまいな書き方になっているので、科学的に見てデタラメであっても、ガイドライン違反と断定できないケースが多い。
gouda ueda1192 合田 利益相反の問題はとても重要だ。

 植田 ガイドラインでは「利益相反による問題が否定できない雑誌への掲載論文を機能性の科学的根拠としてはならない」と書かれているが、開発企業に関する利益相反については、明確なルールが示されていない。

 合田 例えば、研究論文のレビューワー(査読者)が届出企業の関係者であると、まずいだろう。

 植田 また、システマティック・レビュー(SR)を実施してみたら、自社の研究データしか見つからなかったというのは、SRと言わないのではないか。

 合田 科学者は、そうしたものをSRとは考えないだろう。サイエンスの常識から言うと間違いだが、ガイドラインで定義されていないため、ルール上はグレーゾーンとなる。

 高尾 一般論として述べるが、届出を行う企業側も、ガイドライン違反と疑われても仕方ないと認識している部分もあるのではないかと思う。必要な知識については、専門家より企業側の方がよく知っている。大手企業をはじめ、立派な薬学博士がそろっている。だから、届け出た企業もおかしい点は承知のうえで届け出ているはず。

 植田 違反と自覚したうえで届け出ているのであれば、余計に悪質だ。

<猶予期間がグレーゾーンの届出情報の原因に>
 合田
 消費者庁は当初、UMIN臨床試験登録システムへの事前登録によって制限をかけるつもりだったが、猶予期間を設けてしまった。このことが、グレーゾーンの届出情報が多数出る原因となった。本来ならば事前登録により、臨床試験を開始する前に、正々堂々と調査するポイントなどを表に出すが、過去に実施された臨床試験はそうでないものが多い。
syuuseiG_1183 植田 最終商品を用いた臨床試験については、UMIN臨床試験登録システムへの事前登録を義務づけた。その意味では、トクホよりも厳しいはず。SRも適切に実施すれば、トクホよりも厳しくなる。トクホ以上のエビデンスがあるような成分に限って、トクホのような大金をかけなくても機能性の表示を認めようというのが、本来のガイドラインの趣旨だったはずだ。

 合田 トクホは審査に時間がかかるが、機能性表示食品制度は時間をスキップできる点でよい制度という意識があった。しかし、検討会で議論した主旨と異なる商品が出てきたような感じがし、心配している。

 植田 もし、ガイドラインに適切に対応したならば、限られた商品しか受理されないはずだが、とんでもない状況となっている。

(つづく)

 

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