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2015年04月18日

機能性表示食品の届出状況(4)

<システマティック・レビューによる機能性評価>
 機能性表示食品として受理された8商品の機能性評価を見てみる。新制度の機能性に関する実証方法は、(1)最終商品による臨床試験、(2)最終商品のシステマティック・レビュー(SR)、(3)関与成分のSR――の3通りがある。8商品の実証方法は、最終商品による臨床試験が3商品、関与成分のSRが5商品の内訳となった。

 SRによって機能性を実証できることも、新制度の特徴の一つ。SRの場合、最終商品による臨床試験にかかる費用のおよそ10分の1程度で済むと言われている。また、健康食品原料については健常者・境界域を対象とした論文数が少ないことから、一般的に数カ月という短期間で結果が出る。

 届出商品のうち、『ヒアロモイスチャー240』(キユーピー)のSRの結果を見てみる。同商品では、関与成分のヒアルロン酸NaについてSRを実施。リサーチクエスチョンは、P(参加者)を「乾燥肌に悩む成人健常者」、I(介入)を「ヒアルロン酸またはヒアルロン酸Naの経口摂取」、C(比較)を「プラセボの経口摂取」、O(アウトカム)を「角層水分量の増加」、S(研究デザイン)を「RCT」にそれぞれ設定した。

 検索に用いたデータベースは、英語文献がパブメドとコクラン・ライブラリー、日本語文献がJDreamⅢ。レビューワーは3人で、そのうちの2人が1次・2次スクリーニングなどを担当。残りの1人が最終評価と研究レビューの承認を行った。

 1次スクリーニングの対象文献は247報で、このうち240報を除外した。本文を入手して精査した文献は7報で、このうち4報を除外。最終的にデータの統合に用いたのは3報となった。
 3報ともに、被験者のヒアルロン酸Na群はプラセボ群に比べて、角層水分量が増加したというポジティブな結果が得られたと報告。「肌の乾燥が緩和されると角層水分量は増加するため、アウトカムである角層水分量の増加と表示しようとする機能性である肌の乾燥緩和は関連性がある」としている。

 消費者庁は「SRのやり方は企業の自由」と説明する。だが、届出情報が開示されることを背景に、ガイドラインの手順に沿ってより的確に行うことが主流になると予想される。

<一般消費者向け情報、分かりやすさが生命線>
 届出情報でとくに重要となるのが、一般消費者向け情報。安全性評価や機能性評価について、一般消費者に分かりやすい言葉で簡潔に説明する文書だ。消費者庁は「極めて重要な情報となる。一般の人にとって分かりやすい内容にできるかどうかが企業に問われている」と強調する。

 今回の8商品の一般消費者向け情報をみると、学術分野と無縁の人にとっても理解しやすい言葉によって、簡潔にまとめられているとは言い難いケースも散見される。消費者と企業を結ぶ重要な情報であるだけに、届出企業にはさらなる工夫が求められそうだ。

(了)
【木村 祐作】

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