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2015年04月24日

機能性表示食品の届出情報「第2弾」(後)

<分かりにくい「消費者向け情報」>
【解説】

 機能性表示食品の届出情報のなかで、とくに重要なのが「一般消費者向け情報」。消費者が機能性や安全性の根拠を確認する情報となるため、分かりやすい言葉で1,000文字以内に簡潔にまとめることとされている。ここで言う分かりやすさとは、義務教育を終えた人が問題なく理解できることを指す。全国紙や報道番組のニュースも、同様の観点から原稿が書かれている。

 しかし、届け出された各社の情報を読む限り、そうした視点で「一般消費者向け情報」がまとめられているとは到底思えない。まるで、学術大会の要旨集を読まされているような気分になる。文中に突然、「プラセボ」「ランダム化比較試験」「対照群」「バイアス」「利益相反」などの用語が出てくるが、それを理解できる一般消費者は少ないと考えられる。

 つまり、消費者が知りたい重要な情報が伝わっていないことになる。各届出企業はそのことに気づかなかったのだろうか。今後、届出を予定している企業は、消費者に分かりやすく伝えることを本気で考える必要がある。

<新制度はトクホと別物>
 届出情報が公開されたことで、市民団体の関係者や消費者団体のジャーナリストなどが届出情報に対する批判を始めた。しかし、批判の多くは特定保健用食品(トクホ)制度と比較したものだ。機能性表示食品はトクホとまったく異なる制度であり、「トクホでこうだったから」という指摘の多くは、筋違いと言える。

 機能性表示食品制度の場合、国が定めたルールに沿って、企業は自己責任のもとで安全性と機能性を評価し、届出情報をすべての国民に開示して判断してもらう。当然、各方面から指摘が寄せられることになる。それに対して、届出企業にはしっかりと説明する姿勢が求められる。今後も、重箱の隅をつつくような批判が寄せられると予想される。だが、十分な準備を整えた企業にとっては問題とならないだろう。一方、安全性・機能性の実証作業で手抜きをした企業には、どこかのタイミングでペナルティが下ると予想される。

 機能性表示食品制度は中小企業も利用しやすい設計となっている。一見、ハードルの低い制度に思えるが、届出情報の開示によって国民の監視下に置かれ、問題が発覚した場合には届出企業がすべての責任を取らなければならない。企業にとって大きなリスクをともなう制度だ。しかし、それを覚悟してチャレンジする企業が増えることで、健康食品業界の健全化も進展し、消費者の信頼を得る第一歩になると期待される。

(了)
【木村 祐作】

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