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2016年04月14日

機能性表示食品の届出は今のままでいいのか?(6)

インデナジャパン(株) 取締役営業部長 川田 晋氏(左)と、国立医薬品食品衛生研究所 食品部部長 穐山浩氏

インデナジャパン(株) 取締役営業部長 川田 晋氏(左)と、国立医薬品食品衛生研究所 食品部部長 穐山浩氏

<同等性の考察が不十分な商品も多い>

 高尾 届出情報について、「この安全性情報は他社が確認したもの。御社が使っているものとは異なるものでは?」などと、指摘をさせていただく場合がある。「どこで確認したものか?御社が研究レビューで書いているものとは違うものではないか?本来ならば自社のデータを用いるべきで、安全性情報がないものをあるように書くとマスキングになる。ないならばないように書くべき」と話すと、「十分に考察したから放っておいてくれ」と返ってくる。

 この制度では消費者庁が審査を行わない以上、気付いた人が届出情報に対して指摘しなければ、消費者が一方的に(粗悪品を)掴まされてしまう。有識者や、たまたま情報を持っている人が疑義などの指摘をする義務があると思う。

 川田 届出受理後60日間オープンにする時間があるなかで、「皆さん届出内容を見てください、おかしいところがあったら意見を出してください」という制度。しかし、適格消費者団体のような組織以外の1事業者が疑義を申し立てても影響はないようだ。

 穐山 そこは業界で何とかうまくできないものか。

 川田 本来ならば届出者は疑義に対する回答をしなければならないと思うが、まずは事業者(販社)がガイドラインをきちんと守るべきだ。有効性や安全性が検証された関与成分で製品化するのはなんら問題がない。データを引用して、あえて違うメーカーの関与成分で製品化するというそのプロセスは、制度のルール上ぎりぎり許されるかもしれないが、企業のポリシーとして本来あるべき姿ではない。同等性を確立した考察があればよいのかもしれないが、届出を見る限り、ほとんど考察されていない商品が受理されているので危険だと思う。

 司会 制度上、本当に許されているのか?ガイドラインは守られていないのではないか。

(株)オムニカ 代表取締役社長 高尾久貴氏

(株)オムニカ 代表取締役社長 高尾久貴氏

 川田 ガイドライン上は同等性を考察することと、ガイドライン(13P「届出をしようとする機能性関与成分と既存情報で使用された機能性関与成分の同等性の考え方」)に示してある。しかし運用上は、内容はともあれ「考察しました」で済んでいる。

 高尾 「天然物から抽出されたものについては、基原を溶媒により抽出することから、機能性関与成分以外の夾雑物による安全性への影響も示唆されるため、上述した方法による同等性の評価が適切である」とガイドラインに記されている。

 エキスに関して、その「基原」と「製法」について一応のことは定められている。ただし、これでもまだ足らないくらいだ。指摘を受けた届出商品で、万一、事故が起きたら不幸な話だ。健康食品というのは一定の確率で事故が起こるので、その確率の範囲内だったのか、それとも、考察された届出情報が研究や確認されたものと違ったものに起因していたのか、ということになると、それこそ一大事だろう。 

 とくに研究レビューでは、様式(Ⅴ)-1にある「当該研究レビューに係る成分と最終成分の同等性について考察されている」こととされているものの、全く考察しないでも考察したと届け出して済ませてしまう。同等ではないことを指摘されると開き直る事業者がいる。その論拠としては、機能性関与成分の名前が一緒なら成分はすべて同じである、という奇妙な考え方に基づいている。

(つづく)

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