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2015年09月07日

機能性表示食品の安全性・品質を考察(2)

(一社)日本健康食品規格協会 理事長 池田 秀子 氏

<安全性の観点からも気がかりな試験デザイン>
 今回は機能性表示の科学的根拠となった臨床試験報告をもとに、その試験デザインについて検討してみたい。

 最初に取り上げる事例は、コラーゲンペプチドを機能性関与成分とし、膝関節に対する表示を行うことを目的とした臨床試験である。主成分はコラーゲンペプチドだが、そのほかにヒアルロン酸とコンドロイチン硫酸も配合されている。これら3種類の成分を含む被験食品に対して、プラセボ食品はマルトデキストリンのみとなっている。

 この製品では機能性関与成分をコラーゲンペプチドとしていることから、比較対照群としてコラーゲンペプチドを除いた食品を摂取することが合理的であると考えられる。従って、プラセボ食品の成分はマルトデキストリンのみでなく、被験食品と同量のヒアルロン酸とコンドロイチン硫酸を加えるべきであったのではないだろうか。

 論文には「ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸も関節痛を改善させる健康食品素材として期待されている」との記述があるものの、これら2成分の量が少ないことから、効果に影響を及ぼす量ではないという判断に基づくものであったのかも知れない。しかし、残念ながら論文中には、配合に関する十分な説明がみられない。いずれにしても、このような被験食品などの考え方についても、もう少し論文中で丁寧に説明してもよいと思われた。

 もう1つ事例を挙げてみる。ヒアルロン酸Naについては、いくつかの製品が既に受理されているが、表示の根拠はすべて機能性関与成分に関する研究レビューに基づいている。事例に挙げる当該研究レビューをみると、研究レビューから得られた1日摂取量は120mgであるが、届出商品は1日240mgとしており、1日摂取量を2倍に設定した根拠は届出資料で説明されていない。さらに、研究レビューの結果と届出商品の剤形と摂取量に齟齬はないとしているが、果たして適切なのだろうかという疑問もある。

 一方、ほかの企業は研究レビューの結果と同じく、1日摂取量を120mgとしている。一般消費者がこうした比較をすることはほぼないと思われるが、安全性などの観点からもやや気になる事例である。

(つづく)

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