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2015年06月23日

機能性表示食品の一般消費者向け情報(前)

 機能性表示食品制度は届出情報に基づき、消費者が適切に商品を選択できる仕組みとなっている。商品を選ぶための判断材料となるのが、届出情報の「一般消費者向け情報」。安全性や機能性の科学的根拠をわかりやすく消費者に伝えるためのツールだ。しかし、各社の一般消費者向け情報を見る限り、そうした狙いからほど遠い状況となっている。

<一般消費者には意味不明>
 「【目的】疾病に罹患していない方を対象に試験が実施された研究報告(文献)のシステマティックレビューにより、難消化性デキストリンによる食後血糖値の上昇抑制効果を・・・」、「【レビュー対象とした研究の特性】20歳以上の健康な男女を対象とした研究のうち、ランダム化比較試験が実施された文献43報により評価しました」。

 これを読んで、十分に理解できる一般消費者は果たしてどの程度いるのだろう。「システマティックレビュー」や「ランダム化比較試験」という言葉がいきなり出てきても、一般消費者にとっては意味不明。科学をかじった人でない限り、理解できない用語だ。
 この文章は、アサヒビール(株)が届け出て受理された『アサヒスタイルバランス』の一般消費者向け情報に記載されている。

 別の事例を挙げる。「軽度肥満者を対象として機能性関与成分摂取による体重と体脂肪に対する効果を調べたプラセボ対照無作為化コントロール試験を検索した。対象文献は2報であった。対象文献の著者にはレビュー実施者・・・」。

 こちらの文章は、アサヒフードアンドヘルスケア(株)の『ディアナチュラゴールド 甘草グラボノイド』の一般消費者向け情報に記載されている。別の届出商品の一般消費者向け情報では、「・・・収集した文献に関して、バイアスリスク、非直接性、非一貫性、評価項目におけるエビデンスの強さを評価した」などの記述も。まるで学術大会の要旨集を読まされているような気分となる。このことは、今回の2社に限った話ではない。程度の差はあるものの、多くの届出企業に共通した問題と言える。

 消費者庁は制度の施行前に開いた説明会で、「一般消費者向け情報は、企業と消費者を橋渡しするツール。社内で何重にもチェックして作成してほしい」と強く要請した。ガイドラインでも「専門知識を有さない一般消費者がわかるように、高度な専門用語や内容については誤解を生じさせない範囲内でなるべく平易な言葉に置き換えた抄録を作成し、提出する」と求めている。

 届出企業では、どう考えているのだろうか。前述の2社に聞いたところ、「これまでも一般消費者の皆様にわかりやすくお伝えすることを念頭において、基本情報を作成してまいりました。今後届出する商品につきましても、わかりやすい言葉でご説明できるよう対応していく所存です」(アサヒグループホールディングス(株))としている。

(つづく)
【木村 祐作】

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