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2016年03月15日

機能性表示食品「関与成分」検討会~業界ヒアリング(前)

<チェーンドラッグストア協のプレゼンに疑問の声>

 機能性表示食品制度の対象にビタミン・ミネラルなどの成分や、関与成分が不明な食品を追加するかどうかを検討するため、消費者庁の「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」は15日、4業界団体からヒアリングを行った。各団体からは、議論を深めるための具体的な提案があまり聞かれなかった。健康食品業界にとって“勝負どころ”となった今回の会合で、チャンスを逃す結果に終わった。

15日に開催された第3回検討会の様子

15日に開催された第3回検討会の様子

 意見を陳述したのは、日本チェーンドラッグストア協会、日本OTC医薬品協会、(公社)日本通信販売協会(JADMA)、健康食品産業協議会の4団体。

 日本チェーンドラッグストア協会は、国際栄養食品協会(AIFN)理事長の天ケ瀬晴信氏が、米国のダイエタリーサプリメント制度の状況を説明。米国制度ではビタミンについて多様な機能性が表示できる状況や、ダイエタリーサプリメント使用による医療費抑制効果を試算した調査結果を紹介した。

 医療費抑制効果に関する調査結果について、吉田宗弘委員は「クロムの糖尿病効果はおそらくシステマティック・レビューによって認められないだろう。このような場で一方的な情報が出されることに、消費者関係者は危惧していると思う」と問題視した。河野康子委員も「資料として出されたものが、本当に信用できるか疑わしいことが確認された」と指摘した。

 日本チェーンドラッグストア協会の宗像守委員は、「消費者の持つ『知る権利』『選ぶ権利』を奪った安全性の担保はあり得ない」といった同協会の考え方を説明。今後の検討課題に、(1)業界基準としてGMP取得を推進、(2)健康被害者救済制度の設置、(3)機能性表示食品の統一マークの表示、(4)パッケージ記載の簡素化――を挙げた。

 これに対し、河野委員は「消費者の知る権利、選択する権利を主張する一方で、なぜパッケージの簡素化を要望しているのか?」と疑問を投げかけた。田口義明委員も、「消費者の知る権利、選ぶ権利は安全性の確保が大前提となる。やみくもに情報を与えるのではなく、誤解がないように提供して、合理的な選択をすることが大切」とし、同協会の主張を批判した。

 

<OTC協、「栄養成分は生鮮食品から」を提案>

 日本OTC医薬品協会は、食事摂取基準で基準が設けられている栄養成分について、「まずは生鮮食品から機能性表示を可能にしたらどうか」と提言。その理由に、過剰摂取のリスクが低い点などを挙げた。ただし、栄養機能食品で生鮮が対象となっていることから、「ビタミンの取り扱いは非常に難しい」との考え方を示した。また、「医薬品と医薬部外品は用法・用量が決まっているが、食品は目安量があっても、それ以上取ってはいけないという制限がない。とくに脂溶性ビタミンは蓄積される恐れがあり、危惧している」と述べた。

 関与成分が不明な食品については、「食品GMPを早期に策定し、原料管理や工程管理に用いてはどうか」と提案した。

 この案に対し、合田幸広委員は「食品GMPは安全性を担保する目的で作られたが、有効性を担保する概念を入れないと品質の担保は無理」と健康食品GMPの問題点を突いた。

(つづく)

【木村 祐作】

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