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2013年09月30日

機能性表示食品、施行後の半年を総括(中)

<頼りにならない健康食品の業界団体>
 機能性表示食品制度の施行後の半年間で、消費者団体は相次いで消費者庁に疑義情報を提出した。その内容は多岐にわたり、食経験による安全性評価やシステマティック・レビュー(SR)のあり方、表示・広告の問題まで取り上げている。この制度は届出情報が全面開示されるため、多方面から指摘されることは既定路線。とくに消費者団体などが厳しく追及することは想定内だった。そうした外部のチェックを前提としている点も制度の特徴だ。

 各消費者団体の疑義情報を見ると、事実誤認に基づくものや、こじつけに近いものもある。だが、制度をより良くするうえで、極めて重要な指摘も含まれている。問題は、そうした疑義情報に対して業界が対応していないことだ。健康食品業界には7つも8つも業界団体がある。だが、疑義情報に真摯に向き合って、業界関係者に指導・教育を行う動きは見られない。

 業界団体が熱心なのは、さらなる規制緩和の要望。ビタミン・ミネラルや、関与成分が特定できないような食品までも、制度の対象に加えるように求めている。現状を見る限り、消費者の信頼を得るための取り組みを業界に期待することはできそうもない。

 このことは、業界にとって自殺行為に近い。機能性表示食品制度が消費者間でスムーズに定着するかどうかの瀬戸際だからだ。疑義情報の提出で満足していた各消費者団体も、今では制度廃止を求める方向へと舵を切った。その流れは、今後大きくなると予想される。
 新たな機能性表示制度を熱望した業界には、制度をより良いものに育て上げる責務がある。しかし、残念ながら業界には、そうした危機感も責任感も欠如していると言える。今後も”ぎりぎりセーフ”のグレーゾーンの届出が相次ぐならば、行き着く先は「自滅」とみられる。

<最初の山場となった『蹴脂粒』問題>
 この半年の間で大きな話題となったのが、消費者庁に受理されたサプリメント『蹴脂粒』の安全性をめぐる問題だった。8月末、消費者庁は不問とする最終判断を下した。これにより、企業の自己責任で安全性と機能性を説明するという機能性表示食品制度の根幹が崩れずに済んだ。もし、「受理を撤回すべき」という感情論に近い疑義情報に従ったならば、制度自体をゆがめたことだろう。

 食品安全委員会が「安全性に問題がある」と言っていないにもかかわらず、「問題がある」と決め付ける消費者団体のロジックは、そもそも科学的視点も公平性も欠けるものだった。『蹴脂粒』問題は、ハンドリングを間違えると、取り返しが付かないほどの深刻な要素を内包していた。

(つづく)
【木村 祐作

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