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2015年11月11日

機能性表示食品――この人に聞く(7)

(株)オムニカ 代表取締役 高尾 久貴 氏

<よい商品が売れる市場に>
 ――機能性表示食品制度による市場への影響は?

 高尾 機能性表示食品制度は、消費者が商品を合理的に選択できるようにした制度だ。公開された届出情報などから、商品の優劣が判断できる。これまでは商品が売れるかどうかについて、商品の優劣ではなく、広告宣伝費の大小で決まる傾向があった。機能性表示食品制度によって、今後はよい商品が売れるようになってほしい。そうなれば、業界だけでなく、消費者にとってもプラスになる。

takao.jpg ――この制度で求められる原料会社の役割は?

 高尾 原料会社は基本的に健康食品メーカーによる届出を支援する立場にある。そのためには、研究データをきちんとそろえていることが重要。弊社としては、機能性表示食品制度が始まる前から研究に投資してきたが、その点についてはあまり評価を得られていなかった。しかし、制度の開始後は、以前よりも正当な評価に変わってきていると感じている。研究への取り組みが、確実に将来への投資につながる環境になってきた。今まで研究に力を入れていなかった企業が、研究に投資するようになってきている。原料会社だけでなく、業界全体が正しい方向に向かっていると考えてよいだろう。

 ――届出情報に対する印象は?

 高尾 届け出された商品を見ると、制度開始以前から市場に流通していた商品を機能性表示食品にした既存商品と、まったくの新商品の2つに分かれる。商品によって異なるが、既存商品はそれなりにしっかりとした届出内容になっていると思う。一方、まったく新しい商品の届出のなかには、研究レビューで自社に都合のよい1報の研究論文を採択しているなど、届出情報として不足気味なものもある。企業の自己責任に基づく制度であり、届出には企業の倫理観が問われる。

 ――消費者団体から届出情報に対する疑義が提出されているが?

 高尾 消費者団体の疑義情報は、4月のスタート時には多かったが、現在では減ってきたと感じている。届出が受理されてから販売されるまでの公開期間に、何か問題があった場合に疑義が出るのはある意味当然のこと。ただ、制度の廃絶を目的として企業をあげつらうような疑義情報になってはいけない。一方的ではなく、企業の回答の仕方を含む疑義情報対応の仕組みも今後検討してほしい。

 ――今後の展望や取り組みについて。

 高尾 海外でも通用する質の高いエビデンスを構築し、弊社の原料を使用するメーカーが差別化を図れるように届出をサポートしていきたい。また、これまで継続してきたように、学術情報を集めた研究会などを通じて、適切な情報を発信していく。

【聞き手・文:山本剛資】

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