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2014年07月03日

新制度検討会、論点の行方(中)

<構造・機能表示の扉が開かれる>
 消費者庁の「食品の新たな機能性表示制度に関する検討会」で重要な論点となったのが、構造・機能表示(いわゆる部位表示など)の可能性。6月26日に開かれた第7回検討会で厚労省の担当官は、次回会合で消費者庁が示す報告書案に、構造・機能表示に関する見解を盛り込むと明言した。

 前回の検討会で、厚労省監視指導・麻薬対策課の担当官が語ったポイントを整理する。
(1)健康な人が対象
(2)健康の維持・増進が目的
(3)適切なエビデンスがある
 これらを満たせば、ただちに、薬事法で規定する医薬品の定義である「身体の構造・機能に影響を及ぼすことが目的」に該当するとは言えない、としている。要件のクリアを前提に、食品に構造・機能表示が可能という考え方を示唆したものだ。

 次回の検討会で、消費者庁は報告書案を示す。そのなかで、構造・機能表示に関する考え方も盛り込まれ、厚労省の見解が明記される。
 ただし、「目」「関節」といった具体的な部位を取り上げて、表示が可能、または不可能といった話にはならない。報告書案に盛り込まれるのは、厚労省による”線引き”であり、基本的な考え方にとどめられる。

 具体的な解釈については、厚労省の担当官が「ガイドラインを策定することになる」と話しているが、ガイドライン策定は今のところ決定事項ではない。検討会の終了後に、両省庁間で話し合われることになる。

 現時点では、構造・機能表示をどこまで表示できるかなどの詳細は不明。明確なのは、「疾病名」や「ドーピングやホルモンによる肉体改造」などに関する表示はできないという点だ。言い換えれば、広範囲の構造・機能表示に道を開く可能性もある。

 消費者庁が示す新制度のルールと、厚労省が示す要件を満たすことが前提だが、「かなり書けるようになるのではないか」という声が多方面で出ている。当然ながら、安全性の担保が不十分なケースや、機能性のエビデンスが不十分なケースでは、従来どおり”何も書けない”ことになる。

<「国の評価を受けたものではない旨」の表示は柔軟に対応>
 新制度の最大の特徴は、企業の自己責任のもとで機能性を表示する点にある。国が許可するトクホ制度や、国が規格基準を定めた栄養機能食品制度とは根本的に異なる。企業責任による表示となるため、「国の評価を受けたものではない旨」の表示が必須となる。また、商品パッケージの前面に目立つように表示するという案が示されている。

 表現内容について消費者庁は、「表現ぶりはこれで決まりではないので、今後検討したい」(食品表示企画課)と説明している。報告書案には、表示の方向性が盛り込まれる。表現や表示方法などの詳細(運用面)については、検討会の終了後に消費者庁内で詰める見通しだ。

 前回の検討会では、児玉浩子委員から「『国は検証していないが、登録されている』などの表示にしないと、何も書いていない製品を消費者は買うのではないか」との意見が出ていた。こうした考え方も踏まえ、柔軟な施策が示されると予想される。

(つづく)
【木村 祐作】

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