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2014年11月13日

新制度への対応、SR実践篇(4)

横浜薬科大学 総合健康メディカルセンター 客員講師 博士(農学) 竹田 竜嗣 氏

<質的SRの進め方と留意点>

 前回までは、文献の絞り込みから論文の採否までを解説した。採用文献が決まれば、論文を読む込む作業に移る。これは単に論文の内容を読んで、まとめていくのではなく、「質的システマティック・レビュー(SR)」と呼ばれる論文の質を評価する作業が必要となる。

 【表3】に、論文に書かれている重要な情報をピックアップした。いずれも当たり前のような情報だが、それぞれの項目が詳しく書かれていないこともある。たとえば、盲検化の方法については、「二重盲検で行った」とだけ記載されている論文もあれば、二重盲検の具体的な方法について「誰」が「どのようなソフトまたは方法」で行ったかを細かく記載している論文もある。論文誌の投稿規定によって、詳細を記載することが求められる場合もあるが、字数の関係から詳細を省略している可能性もある。また、同じ成分、同じ機能性を評価した論文がいくつかあったとしても、対象者の設定や評価項目が異なるかもしれない。

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 このようにSRで評価対象の論文が複数あれば、それぞれの論文の結果に「肯定的評価」や「否定的評価」が混在するケースが出てくる。この場合、単純に論文をまとめていくだけでは、成分に機能性の効果があるのかないのかを判断することは困難となり、客観的に見極めることが必要となる。

 このための作業の1つが、「質的SR」と呼ばれる論文の質の評価である。以前はJADAD SCOREと呼ばれるRCT論文の質の評価指標があり、Cochrane Libraryも採用していた時代があった。しかし、現在はCochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventionsに掲載されているCochrane Libraryの評価基準が採用されている。

<チェックポイントのランク化で、論文の質を評価>

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 このPICOは、論文に明記されていることもあれば、要約や結論、考察などの本文中から読み込まなければならないケースもある。PICOを意識しながら論文を読んでいくと、ランダム化の方法の適切性や、評価項目の妥当性、被験者数が十分に確保されているかなど、様々なチェックポイントが出てくる。このチェックポイントとして採用されることが多いのが、JADAD SCOREやCochrane Libraryなどの基準だ。チェックポイントをスコア付けして、ランク化することで「論文の質」を評価する。

 SRを進めると、結果の肯定的論文や否定的論文など相反する主張の論文が出てくる。しかし、「論文の質」を評価することによって、「質の高い論文の主張は信頼性が高い。質の低い論文の主張は信頼性が高くない」というように、個々の論文について客観的な評価や妥当性を検討することができる。仮に、質の高い論文に肯定的な結果が多く、評価方法の妥当性が乏しい質の低い論文に否定的な結果が多ければ、肯定的な結果を積極的に採用できることになる。反対に、質の低い論文ばかりに肯定的結果が多く、数は少ないが質の高い論文に否定的結果が見受けられれば、慎重に評価することや、他の手法で(量的SRなど)で確認する必要性が出てくる。

 評価基準や項目には様々なものがあるため、事前に下調べして、SRの目的に応じて採用する基準を選択してほしい。とくにSRを論文化する場合は、投稿する雑誌の投稿規定も確認し、適切な評価基準を選択しなければならない。

(つづく)

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