健康情報ニュース.com > 機能性表示食品 > 新制度の機能性表示を考察(1)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年11月20日

新制度の機能性表示を考察(1)

(株)グローバルニュートリショングループ 代表取締役 武田 猛 氏

<マーケティングとサイエンスが両輪に>

 新・機能性表示制度で可能となる機能性表示とは、どのようなものだろうか。消費者庁の検討会報告書や食品表示基準案の議論、米国の事例などを踏まえて、考察してみる。

 新制度のもとで機能性表示を検討する場合、いくつかのステップに分けて考えると便利である。筆者は以下の4つのステップに分けて考えている(図1を参照)。
(1)機能性関与成分の確定(最終製品での分析方法も確立)
(2)機能性関与成分の作用機序の考察
(3)ヒト試験による機能性の実証
(4)可能な機能性表示の範囲内で伝えたい表現を決定

zu1

 新制度では、企業が表示内容や表現方法を工夫し、自己責任によって決定する。決められたルールのなかで、企業が消費者に伝えたい言葉を考えて、選ぶことができる。この点が、新制度の持つ柔軟な部分であると考えられる。この柔軟性を活用することで、新たな需要の喚起も可能になるだろう。

 ただし、やみくもに考えているだけでは、良い表現は浮かんでこない。社会環境の変化にともなう課題を先取りする感性、消費者ニーズに対する深い洞察、科学に対する十分な理解が必要となる。それらの総和として、機能性表示が生み出されることになりそうだ。つまり、新制度のもとで機能性表示の範囲を決めるのは法律だけではなく、企業の力量も関係してくる。

たとえば、科学的根拠が十分にあると仮定した場合、ルテインの「目の健康を維持する」という機能性表示は、可能な表現の範囲に入ると考えられる。一方、米国ではさらに踏み込んだ機能性表示を行っている商品もある(表1を参照)。

hyou1_s (1)

 「目の健康を維持するのを助けます」という表示の商品と、「LED画面等から出るブルーライトから目を保護するのを助けます」という表示の商品とでは、対象者も利用目的も異なってくる。当然、表示の根拠を実証するためのレビューの内容も異なる。表示を実証する科学的エビデンスに対する十分な理解が、消費者の心に響く機能性表示の源泉になると言える。そして、マーケティングとサイエンスの両輪が噛み合ってこそ、新制度の魅力を享受できることになる。

(つづく)

おススメ記事

2017年05月25日

キューサイ、新体制で巻き返せるか!?(後)

<行政は悪質性を問題視>  日本サプリメントが「終売」と発表したにも関わらず、消費者庁が許可を取り消したのはなぜか。2月14日の景表法に基づく措置命令について、消費者庁は「ペプチドシリーズ5商品の各商品については、遅くと […]

コスモス薬品、新社長に柴田氏

 (株)コスモス薬品(本社:福岡市博多区)はこのほど、取締役経営企画部長の柴田太氏が8月25日付で代表取締役社長に就任すると発表した。創業者で現社長の宇野正晃氏は代表権のある会長に就く。  柴田氏は1971年生まれの45 […]

2017年05月25日

機能性表示食品の「販売開始日」を調査へ

 (公財)日本健康・栄養食品協会(JHNFA)は24日、消費者庁の依頼を受けて、機能性表示食品の販売開始日に関する調査を実施すると発表した。6月30日までに調査結果を取りまとめ、消費者庁に報告する。  調査は、届出が受理 […]

2017年05月25日

龍泉堂、オオバンガジュツ由来原料を上市

 (株)龍泉堂(本社:東京都豊島区、塩島由晃社長)はこのほど、オオバンガジュツの根から通出した新原料『PandoraBeauty』の供給を開始した。  オオバンガジュツはショウガ科の植物で、主にインドネシアなど東南アジア […]

2017年05月25日

トクホの自主回収問題、「検査機関の質、バリデーションの問題も」

【寄稿】  (株)佐藤園と大正製薬(株)による特定保健用食品(トクホ)の自主回収の問題について、関西福祉科学大学の竹田竜嗣講師から寄せられた見解を紹介する。    「特定保健用食品(規格基準型)制度における規格 […]