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2014年12月02日

新制度の基準案、答申を先送り(後)

<「ネガティブな結論の可能性も」>
 消費者委員会本会議は次回会合で再び審議するが、その見通しは不透明。会議終了後に開かれた記者会見で、河上委員長は「(新制度の導入に)待ったをかける、邪魔をする気はない。トクホ並みの水準を保とうとしている点は評価したい。応援するとすれば制度面でという意味で、議論した」と説明。「制度の創設に反対しない。消費者にとって適切な商品選択の機会が生まれる。上手に育てないといけない。届出後に根拠がないことがわかった場合に、取り消すだけの法的な裏打ちがなされているか疑問」と述べた。

 次回会合の見通しについて、河上委員長は「状況が変わらないと、ネガティブな結論になる可能性もある」と指摘。さらに、「答申しても必ずしも拘束力を持っているわけではない。消費者庁がそのまま突き進むと、われわれが懸念することが手当てされずに進むことになる。消費者庁と正面衝突することは必ずしもよいことではない」と話した。

<期待できない消費者目線の議論>
【解説】

 消費者委員会本会議では、新制度の構想や仕組み、食品表示基準案についておおよそ賛意が得られている。それにも関わらず合意できなかったのは、その前段階の法律論をめぐって、複数の委員が納得できなかったためだ。

 新制度に対し、委員からは「応援してあげたい」「早くスタートしてほしい」といった声も多く聞かれた。その背景には、新制度の導入が、科学的根拠が乏しい「いわゆる健康食品」を市場から淘汰する契機になり得ることがある。「制度化されれば、いわゆる健康食品の市場が健全化され、消費者のためになる」とし、新制度への期待感を表明した委員もいる。

 そうした消費者の目線に立った意見も聞かれたが、その一方で、法律論に固執する委員もみられた。この日の会合は、法律に詳しい複数の委員が法律論を振り回すことに終始した、という印象をぬぐえない内容だった。

 消費者委員会は、消費者の目線に立って議論する姿勢が求められる。消費者側が求めているのは、法律論ではなく、新制度の早期導入による健康食品市場の健全化であり、適切な商品選択を可能とする仕組みである。
 十分な法的整備も必要だが、新制度を機能させるためには、国がしっかりと運営することがより重要となる。本質を欠いた各委員の発言を聞く限り、消費者の目線に立った議論はあまり期待できないようだ。消費者委員会の存在意義さえも問われかねない状況と言える。

(了)
【木村 祐作】

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