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2014年09月29日

新制度に対応した企業戦略(5)

(株)グローバルニュートリショングループ 代表取締役 武田 猛 氏

 

<既存商品の見直しに必要なステップ>

 今後策定される通知や指針の内容によって、修正の必要が出てくる可能性もあるが、「新制度に対応した商品開発の進め方」のポイントを以下にまとめてみた。

 新制度は、国が評価するのではなく、企業がどのように考えて結論を出したかを表明する制度だと考えられる。従って、それぞれの項目について合理的に説明ができて、第三者の批判に耐えられるように理論武装されていることが求められる。

 訴求から考えるか、素材・成分から考えるかは、各企業によって異なる。訴求機能(ヘルスベネフィット)の選定時には、「ニーズの大きさ、強さ」「候補素材・成分市場の環境(規模、成長率、競争状況など)」「素材・成分間の競争環境」の分析が必要となる。次に、素材・成分の選定時には、「安全性、相互作用情報の有無」「有効性の科学的根拠レベル」を確認。そのうえで、「コモディティか、差別化可能か」を検討する。

 既存商品の見直しや新商品開発時に必要なプロセスを整理する。まずは、既存商品の見直しに必要なステップを見る。
 (1)使用原料の選定は、「保健機能成分が明確で、定量が可能なこと」「以下のいずれかに基づき、保健機能成分の作用機序が考察できること(in vitroや動物を用いたin vivo試験、またはヒト試験)」がポイントとなる。

 (2)品質管理方法の設定は、「最終製品での規格値(保健機能成分、安全性に関わる成分)を設け、分析可能とするための手法を確立」「原料の基原の保証試験(定量試験+定性的なパターン分析)方法を確立」「サプリメント形状の商品は崩壊牲試験の実施」が求められる。

 (3)安全性の確認では、「食経験が十分でない場合、安全性試験に関する情報を評価(トクホの安全性評価に必要な情報を参考)」「保健機能成分と医薬品との相互作用の有無の確認」「保健機能成分を複数含む場合は、保健機能成分同士の相互作用の有無の確認」がある。

 (4)機能性の評価では、「表示しようとする機能性に対する研究レビュー(システマティック・レビュー)、または最終製品によるヒト試験」を実施する。また、複数の機能性を表示する場合は、品質保証の方法を明確にする。

 システマティック・レビューについては、「実施前に希望する機能性表示を定める(市場性、消費者理解の視点で)」ことが先決となる。そのうえで、「サプリメント形状はヒト介入試験、その他の食品はヒト研究(介入試験または観察研究)による査読つき学術論文などの原著論文を用いて実施する」ことが求められる。システマティック・レビューに関する指針が出される可能性があるが、現段階ではPRISMA (Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses) 声明のチェックリストとフローチャートを参考にするとよい。
 最終製品によるヒト試験については、「ヒト試験によって安全性と機能性を実証」「有効性試験は研究計画を事前登録し、国際的コンセンサスの得られた指針(CONSORT声明等)に準拠した形式で査読つき論文に投稿する」ことが必須となる。

 (5)以上のほかにも、「生産・製造・品質の管理に関する取り組み状況の確認」などがある。

(つづく)

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