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2014年10月29日

新制度、最終製品による実証(5)

(有)健康栄養評価センター 代表取締役 柿野 賢一 氏

<RCTはゴールド・スタンダードだが…>

 特定保健用食品(トクホ)をはじめ、いわゆる健康食品でも実施されるランダム化比較試験 (RCT)。RCTの手法を用いると、被験物質群とプラセボ群の間に存在する体に影響を及ぼす様々な原因(背景因子)について、その存在のあり方を等しい状態に整え、被験物質以外の邪魔な因子(交絡因子)によるデータの偏り(バイアス)を取り除くことができる。このため、被験物質の介入が及ぼす影響に焦点を絞って比較できる研究デザインと言える。被験物質の介入以外の違いは偶然しかないことになり、より客観的に評価することが可能となる。

 以上のことから、適切に計画・実施・報告された場合には、介入の評価で「ゴールド・スタンダード」とされている。しかし、適切に行われなかった場合、多くのバイアスや交絡因子が適切に処理されず、または恣意的に除去されないまま進められるケースもあり得る。

<CONSORT声明とは>

 消費者庁の検討会報告書では、最終製品を用いた実証の要件の1つに、「CONSORT(Consolidated Standards of Reporting Trials: 臨床試験報告に関する統合基準)声明」などへの準拠が明記された。  CONSORT声明とは、RCTを報告する際に必要な項目を示した国際ガイドライン。RCTの実施や公表が恣意的にならないようにするため、RCTの結果を公表する際の必要項目を取りまとめたものだ。

 最新バージョンの2010年版(CONSORT2010)は、25項目のチェックリスト【表2】とフローチャートで構成されている。CONSORT声明に準拠しているかどうか、つまり、この声明に示された各項目が適切に実施されて、報告されているかどうかを見ることで、試験の質を評価できる。

 日本ではCONSORT声明に準拠した健康食品の臨床試験件数は、UMIN登録と同様に今のところ多いとは言えない。トクホの申請でCONSORT声明への準拠は要求されていないが、新制度の導入をきっかけに、広い範囲の健康食品で普及すると予想される。

(つづく)

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