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2014年08月18日

新制度 オリジナルQ&A(1)

消費者庁の新・機能性表示制度に対する健康食品業界の関心は、検討会報告書の公表を受けて一気に高まってきた。関係各社では新制度への対応を進めており、当編集部への問い合わせ内容も具体的なものが増えている。よくある質問を中心に、当編集部オリジナルのQ&Aを4回にわたって連載する。


 Q:高分子のポリフェノールなどは新制度の対象とならない?

 A:高分子ポリフェノールなどは、さまざまな構造の変化や存在比の変化があるため、定性分析ができない。新制度は、定量化ができるだけでなく、定性分析が可能な関与成分をもつ食品を対象とする。このため、定性分析ができない高分子ポリフェノールなどは対象外となる。

 ただし、たとえ高分子の成分であっても、たとえばリンゴ由来ポリフェノールやグアバ由来ポリフェノールなどのように、基原や構造式、重合度などによって、化合物群の範囲を規定できて、定性分析が可能なものは新制度の対象となり得る。

 業界関係者から、「ローヤルゼリーは対象外か」といった問い合わせを受けるが、大くくりのジャンルごとに判断することはできない。実際に商品に用いる素材ごとに判断しなければならない。

 Q:DHA・EPAを脳機能で訴求することは困難か?

 A:一般論で言うと、「DHA・EPAは脳機能をサポートする」といった表示は困難とみられている。今年3月に厚生労働省が公表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」報告書は、前向き観察研究でn-3系脂肪酸の摂取量が少ないと、認知機能の低下や認知症発症に関与するとの報告が複数あると指摘。一方、関連性を認めないとする報告も複数あり、一定の結論に至っていないと結論づけた。

 しかし、システマティック・レビューを実施する際に、たとえば、ターゲット層を「○○代男性」と絞り込んでレビューすれば、DHA・EPAと脳機能について良好な結果を得られる可能性もある。レビューの結果が良ければ、新制度でDHA・EPAと脳機能に関する表示が可能となる。他の素材についても同様のことが言える。新制度は、システマティック・レビューによる成分ベースの評価が柱となり、レビューの仕方を工夫できる点が醍醐味となる。

 このため、同じ素材で同じ訴求を目指す場合であっても、企業の創意工夫によって、レビューの結果も、表示内容も違ってくる。企業の自己責任のもと機能性を評価し、表示できる制度となることから、企業の自由度が設けられる。国が表示内容を決めている栄養機能食品制度と大きく異なる点だ。新制度を有効に活用するためには、システマティック・レビューを研究することが重要となる。

 システマティック・レビューの面白い点は、創意工夫によって、良好な結果を得られる可能性を秘めていることだ。当然、設定を絞り込めば、表示できる内容も狭まる。言い換えれば、システマティック・レビューは、マーケティングと密接に関係する。このため、新制度を念頭に商品開発する場合には、関連部門が密接に連携して取り組むことが重要となる。

(つづく)
【木村 祐作】

 

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