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2014年03月28日

新・機能性表示制度 主張&提言!(16)

満尾クリニック 院長・医学博士 満尾 正 氏

<表示を通して、本当に必要な情報の提供を>
 ――消費者庁が導入する米国型の新・機能性表示制度では、科学的エビデンスのある食品で「構造・機能表示」が可能となるが?

mituo 新制度によって、日本人の健康維持・増進のために本当に必要な栄養素が評価され、市場が形成されればよいと思う。たとえば、ビタミンD(ビタミンD3)もその一つ。ビタミンDが不足すると免疫力が低下し、発がん率が上がると報告されている。だから、米国などではビタミンDの補給が重視されている。一方、日本はビタミンDに関する情報が「鎖国状態」にあると言える。

 ――日本の健康食品業界では、ビタミンDはロコモ対応素材として見られがちだが?

 満尾 ビタミンDはカルシウムの吸収を向上させる作用をもつ。この点でも研究が進んでいるが、免疫力を向上させる作用が注目されるようになってきた。ビタミンDは食事から摂るか、または紫外線を浴びることによって合成される。このため、日照時間が短いと、血中のビタミンD濃度が低下する。これまでの調査研究によると、米国では緯度の高い地域で大腸がんなどの発生率が高くなると報告されている。また、日照時間が短い地域で、自己免疫疾患の発症率が高いことなどもわかってきた。日光を避けがちな現代人の生活スタイルを背景に、ビタミンD不足が問題となっている。

 ――機能性に関する科学的エビデンスは充実しているか?

 満尾 パブメドなどのデータベースでビタミンDの機能性を検索すると、非常に多数のエビデンスがヒットする。特に、骨に関する試験データや免疫に関するデータが充実している。消費者庁が新制度でどのような基準を設けるのかは明らかにされていないが、もし、ビタミンDで機能性を表示できないのならば、おそらく他の成分はもっと難しいだろう。

 ――新制度の導入に向けて期待する点は?

 満尾 今回の規制改革は国民の健康増進だけでなく、市場の活性化や医療費の削減を目的としたものと聞く。消費者庁は米国ダイエタリーサプリメント制度を参考にした制度設計を予定しているが、米国制度も医療費削減を目的とする。そういう意味でも、”先輩”である米国制度を参考にすべき点は多いだろう。新制度のもとで許される構造・機能表示を通して、本当に重要な情報が国民に伝わるようにしてほしいと思う。

【聞き手・文:木村 祐作】

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