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2014年02月14日

新・機能性表示制度で市場はこう変わる!(4)

<米国サプリメント市場の65.9%が店舗販売>
 日米サプリメント市場を比較してみる。2012年の米国ダイエタリーサプリメント市場は約3兆2,400億円。一方、日本の健康食品(カプセル・錠剤・粉末)は約1兆625億円で、米国は日本の約3倍の市場規模となっている(米国は世界第1位、日本は第3位)。

 日米の市場構造は大きく異なる。特に、販売チャネル構造と売れ筋成分・素材について、両国間でかなりの違いがみられる。

 グラフ1は、日米チャネル別市場規模の比較である。最初に、米国の販売チャネルから説明する。FDMとはスーパーマーケットやドラッグストア、大型量販店を指す。NHFは自然食品店のことで、GNCなどspecialty storeも含む。MLMは連鎖販売取引またはネットワークビジネス。Practitionerにはカイロプラクター、ナチュロパス、MDなどの開業医が含まれ、患者にサプリメントを販売している。Mail Orderは通信販売で、TV・カタログ・ラジオなどがある。graph1-thumb-510x374-2449

 米国ダイエタリーサプリメント市場の65.9%が店舗販売であるのに対し、日本市場は75%が無店舗販売(通信販売、訪問販売)であり、両国のチャネル構造の違いがわかる。この原因は、機能性表示が可能か不可能か、によるところが大きい。

 米国の店舗では、「Eye Health」や「Joint Health」など、商品のヘルスベネフィットがわかるように陳列されている。消費者はその棚から自分に合った商品を選べばよいわけだ。また、通信販売や訪問販売はその販売手法から、店舗販売よりも高価格になりがち。米国では価格の安いナショナルブランドだけでなく、ストアブランドなどプライベートラベルの商品も多い。必然的に価格の下方圧力が強まり、購入しやすい価格帯になっている。

 一方、日本では機能性表示ができないため、販売員やコールセンターのコミュニケーターといった人的なコミュニケーションが必要となる。消費者調査の結果などをみると、日本の消費者は商品の理解よりも、販売会社や販売員(コミュニケーター)を信用して購入しているケースが多い。

<機能性表示の可否で異なるマーケティング手法>
 グラフ2は、日米サプリメント市場の売れ筋成分・素材のトップ15。米国の上位成分・素材はマルチビタミン/ミネラル、プロテイン、ミール・リプレースメント(食事代替型低カロリー食品、注:DSHEAでは、ミール・リプレースメントはダイエタリーサプリメントの定義から外れるが、出典元のNutrition Business Journalではダイエタリーサプリメントに加えて調査)のトップ3で、トップ15の5割以上を占めている。次いで、魚油、ビタミンB(群)、カルシウム、ビタミンCと続いている。ベーシックな成分・素材が上位を占めているのが特徴だ。

 一方、日本市場はローヤルゼリー、青汁、クロレラ、グルコサミン、ブルーベリー(ビルベリー)となっており、グルコサミンを除くと天然物が中心となる。さらにマルチビタミン、プロポリス、ビタミンE、黒酢・香醋と続く。このうち、マルチビタミンとビタミンEはMLM企業のシェアが大きいことから、やはり天然物の人気が高いことがわかる。

 この日米の違いはどこからくるのか。やはり、機能性表示の可否によりそのマーケティング手法が異なるため、売れ筋成分・素材にも違いが出てくるのではないかと思われる。米国市場における上位成分・素材は科学的根拠が明確であり、そのエビデンスに基づいた構造/機能表示が可能。また、消費者教育も可能で、各成分の必要性についてまで啓発することができる。そのため、消費者は各成分の必要性と期待される機能を理解し、納得したうえで商品を採用、使用することになる。

 一方、日本では機能性表示ができないために、素材の良さやストーリーで購買に結びつけるマーケティング手法が多い。それにより、「天然」「自然」「安全・安心」が前面に出てきて、科学的根拠はそれほど重視されてこなかった。日米間で消費者への情報提供の仕方や、情報の質が異なることから、販売チャネルや売れ筋成分・素材が大きく異なっていると考えられる。

(つづく)
 

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