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2014年02月07日

新・機能性表示制度で市場はこう変わる!(1)

(株)グローバルニュートリショングループ 代表取締役 武田 猛 氏

<米国ダイエタリーサプリメント制度の長所・短所>
 現在、消費者庁で「食品の新たな機能性表示制度」の導入に向けた検討が進められている。政府の規制改革実施計画で示されたとおり、新制度は「その食品の機能性について、国ではなく企業などが自らその科学的根拠を評価したうえで、その旨および機能性を表示できる米国のダイエタリーサプリメントの表示制度を参考にし、企業等の責任において科学的根拠のもとに機能性を表示できるもの」となる。さらに、「一定のルールの下で加工食品および農林水産物それぞれについて、安全性の確保(生産、製造および品質の管理、健康被害情報の収集)も含めた運用が可能な仕組みとすることを念頭に検討を行なう」ことになっている。

 米国のダイエタリーサプリメント制度は1994年に制定され、およそ20年をかけて改良を重ねてきた。それでも、現行の米国制度には問題点が残っている。したがって、米国制度がそのまま日本に導入されることはなく、米国制度の問題点を改善し、日本に合ったかたちに調整されるだろう。しかし、これまで日本では許されなかった一般健康食品の機能性表示の容認が前提であることに変わりはない。

 本連載では、新しい機能性表示制度が日本に導入された場合、市場がどのように変化するかという予測を試みる。まず、米国ダイエタリーサプリメント健康教育法(以下DSHEA)が制定された後の米国市場を分析し、日米の市場の違いを考察する。そのうえで、日本で今後起こり得るシナリオを予測する。今回は、日本の現状と比較して、DSHEAが優れていると思われる点と、制度的に問題があると思われる点を整理した(表参照)。

 優れていると思われる点を挙げてみる。まず、新規原料(NDI)の届出、商品情報の届出、cGMP準拠、有害事象報告の義務づけなど、安全性・品質を確保するための施策が盛り込まれていることがある。また、FDA(米国食品医薬品局)による現場の査察も強化されている。これらの施策は国内に留まらず、輸入原料・輸入商品にも適用される。そして、消費者への健康・栄養教育が可能であることも長所となっている。

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<発売後の届出などを改善し、日本に導入を>
 一方、日本が参考にするうえで好ましくない点をみてみる。まず、情報の虚偽や不良食品であることの証明責任が企業ではなく、FDAにあることが挙げられる。商品情報の届出が発売後でよい点も問題と言える。また、機能性表示(構造/機能強調表示)の科学的根拠の基準づくりが、後手に回っていることもある。表示する情報が多く、サプリメントのような表示スペースが小さな商品の場合には、ラベルの文字が小さくて読みにくい点も課題である。そして、FDAは多くの要員を抱えているにも関わらず、マンパワー不足が指摘され、監視・指導が不十分であると批判されている。この点についても、消費者庁が行なう新制度の設計の際には十分に考慮する必要がある。

 1月31日に開催された「食品の新たな機能性表示制度に関する検討会」の第2回会合で、消費者庁から安全性確保に関する対応方針が示された。この内容に対して、業界内からは「厳しい」「規制強化では」といった声も聞こえてくる。だが、事前に米国制度を研究し、日米比較を行っていれば、想定できた範囲内だったと言えそうだ。

(つづく)

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