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2013年09月17日

新・機能性表示制度、導入の要件(前)

「安全性・有効性データの届出と公表を」(植田氏)
「発売前の届出が必要」(武田氏)

食の安全・監視市民委員会 ジャーナリスト 植田 武智 氏
(株)グローバルニュートリショングループ 代表取締役 武田 猛 氏
司会:(株)データ・マックス 記者 木村 祐作

 新たな機能性表示制度が、2014年度中に動き出す。消費者庁は米国のダイエタリーサプリメント制度を参考に、制度設計を進めている。米国型制度を日本へ導入する際の課題は?消費者運動家で健康食品問題に詳しい植田武智氏と、米国の表示制度に精通しているコンサルタントの武田猛氏が、日本導入の”処方箋”を描く。

 ――米国ダイエタリーサプリメント制度を参考にした新制度が導入されますが。

giron 日本の業界関係者の話を聞いていると、米国の制度は何でも表示できると誤解している人が多いようです。米国では2009年に構造・機能表示に関するガイダンスが出され、科学的根拠のレベルに応じて表示できるか否かが決められました。そういう意味で、日本に導入した場合も、業界にとって魅力的な表示は困難なのではないか、と思います。

 米国では少なくとも、疾病についてはひと言も表示できません。「関節の健康を維持します」などの表現にとどまっています。それでも、消費者が商品選択する際に役立っているのです。

 ――米国型制度を日本に導入する際の課題は?

 武田 日本に導入する場合、科学的根拠などの立証責任は企業に求めるべきです。さらに、米国では発売後30日以内に届け出ることになっていますが、発売前に届け出るようにするべきです。

 植田 武智氏(以下、植田) 機能性表示を認めるための科学的根拠のレベルについては、米国でも微妙な問題となっています。米国では義務でなく、ガイドラインとして示されています。そのなかで、ヒトを対象とした二重盲検試験がゴールドスタンダードに位置づけられ、「望ましい」とされています。

 しかし、米国政府が行なった調査の結果、「体重減少」と「免疫力」のサプリメントで、ガイドラインが守られていたケースは1件もなかったことがわかりました。日本でも強制力のないガイドラインにすると、そうした問題が出てくるでしょう。このため、少なくともトクホのレベルか、またはヒト臨床試験を実施していない場合は、機能性表示を認めないようにするべきです。そうしたことをガイドラインではなく、必須条件にしないと、取り締まりができません。

 ――取り締まり体制の強化も必要ですね。

 植田 懲罰的罰則を設けて、インチキを行なった企業に、罰金を科せるような仕組みが必要です。機能性表示については、ある程度のレベルの科学的根拠がなければ、表示できないという基準を必須とし、それ以下は表示できないようにするべきです。

 また、一般人が違反品を見つけて、消費者庁に通告した場合に、消費者庁の対応を義務づけ、その状況を公表する仕組みも望ましいですね。

 そのためには、有害事象の情報や、GMPなど安全性の情報、有効性データを届出制によって、すべて公表するべきです。届け出た情報を消費者庁だけが握るのではなく、すべての国民がチェックできるようにする必要があります。そうすることによって、消費者庁のマンパワー不足の問題も解消できるのではないでしょうか。

※詳細はI.Bヘルスケア15号に掲載予定
(つづく)
【文・構成:木村 祐作】

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