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2014年02月03日

新・機能性表示制度 主張&提言!~第9回

鈴鹿医療科学大学 教授 薬学博士 長村 洋一 氏

<国際的な複数の雑誌に報告されたエビデンスが必要>
 ――米国ダイエタリーサプリメント制度を参考にした新・機能性表示制度の導入に向けて、消費者庁の検討会で議論が進んでいるが?

nagamura ダイエタリーサプリメント健康教育法の法案通過時に、米国連邦議会は15項目の付帯事項をまとめた。各項目を見ると、サプリメントに頼る以前の問題として、健康的な食事やライフスタイルを前提にしていることがわかる。日本に米国型制度を導入する場合は、この考え方を意識しながら議論してほしい。懸念されるのは、特定の疾患を意識した健康食品が市場に出回るようになったり、粗悪品が出回ったりすることである。そういう意味でも、米国型の新制度を導入する以前に、まずはトクホのあり方を見直すべきだと思う。トクホのうち、規格基準型トクホの対象成分をもっと広げて、同時に、安全性試験をどこまで要求するのかを再検討してほしい。多くの企業が取得しやすい環境を整備することが必要だ。

 ――新・機能性表示制度で国が作成するガイドラインはどうあるべきか?

 長村 新たな機能性表示制度について言えば、消費者庁はガイドラインで、企業が機能性表示を行なうための要件を明確に示すべきだ。そうしないと、消費者が誤認するような商品が出回ることになるだろう。だから、米国ダイエタリーサプリメント制度のようなあいまいなガイドラインではダメだと言える。機能性のレベルについては、ヒト試験も含めて、最低でも複数の国際的レベルで査読される雑誌に報告されたものでなければならない。また、そうした雑誌に掲載されていても、研究者と企業の関連があるものを除くと、その機能性に疑問が生じる場合がしばしば見られる。このため、研究者と企業の「利益相反」にまで踏み込まれても、その機能性が明確である必要性がある。つまり国のガイドラインは、報告される雑誌のレベルとともに、「利益相反」について十分に考察されたものでなければならない。

 ――届出制のあり方も焦点になると予想されるが?

 長村 健康被害を生じさせるような粗悪品が大量に出回るような事態は避けなければならない。その観点から、届出制については発売前に届ける「事前届出制」の導入を求めたい。たとえば、発売の30日以上前に届け出るようにして、届け出た情報が公開されれば、誰でも事前にチェックできる。もし、粗悪品やおかしな商品が登録されていれば、発売前に指摘されることになり、排除が可能だろう。届け出る情報は、含有成分、その有効性の根拠となる情報、過剰摂取時の障害や医薬品との相互作用といった安全性情報などが求められる。これらの情報をネットなどで誰もが閲覧できるような仕組みがほしい。

 ――安全性確保対策についてはどうか?

 長村 GMP規範に沿って健康食品を製造すれば、それなりの品質確保が可能となる。しかし、日本には認証機関が2つあり、それぞれで規範が異なっている。健康食品GMPに関するガイドラインは、非常におおざっぱなもので、そのままだと規範として使用できない。このため、日本健康・栄養食品協会と日本健康食品規格協会が、それぞれの規範を作成し、認証しているのが現状だ。こうしたことを解決する必要があるだろう。

【聞き手・文:木村 祐作】

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