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2014年01月21日

新・機能性表示制度 主張&提言!~第7回

有限会社 健康栄養評価センター 代表取締役 柿野 賢一 氏

<消費者へ「飲み合わせ」などマイナス情報を>
 ――消費者庁が導入する新・機能性表示制度のベースとなる「米国ダイエタリーサプリメント制度」の安全対策の印象は?
 
 柿野賢一氏(以下、柿野) 機能性と同様に、安全性に関するエビデンスは、どこまで追求してもゴールにたどり着かない。そのなかで米国の関係者は悩みながら、サプリメントの安全性確保について合理的な手法を探ってきたのだと思う。その結果が、現在のダイエタリーサプリメント制度であり、消費者庁が新制度を導入する際に参考にできる点は多いはずだ。

 ――具体的には?

kakino (1) たとえば、健康食品のGMPを比較しても大きく違う。米国で義務づけられているcGMPでは、サプリメント製造業者に原材料の100%同一性の確認を要求している。日本のGMPでは要求されないため、規格が異なる原材料や質の悪いものが混入していても、確認されることなく、商品に使用される可能性が高まる。同一性の確認にはコストもかかる。だからと言って、価格競争のために安全対策で手を抜くような企業は、消費者利益を考えた場合、市場から退場すべきだろう。

 ――消費者団体などが、健康被害情報の収集・公表を求めているが?

 柿野 米国では、安全性に関するマイナス情報も明らかにしようとする姿勢がみられる。一方、日本ではマイナス情報が消費者まで届いていないのが現状だ。医師の間で知られているような副作用情報でも、消費者まで伝わっていないために、健康被害が発生するケースもある。消費者に伝える仕組みがないのは大きな問題である。

 ――飲み合わせ情報などについてはどうか?

 柿野 日本では、サプリメントが原因とみられる肝障害の報告件数が増加傾向にある。もっとも多いのは抗生物質による事例だが、サプリメントはそれに迫る勢いで増えているとする報告がある。その背景として、製品内容の多様化、処方の複雑化、「飲めば健康になれる」といったイメージ広告の氾濫などが挙げられる。これらにより、飲み合わせなどの健康被害が発生しやすい状況になっていると言える。米国企業の取り組みをみると、自社ホームページ上だけでなく、信頼できる外部データベースとのリンクなどにより、消費者が具体的な飲み合わせ情報を簡単に入手できるように工夫している。一方、日本企業の場合、「他社が掲載していない」や「売上が落ちる」といった理由で、情報を提供しない傾向にある。

 ――新制度に対する要望は?

 柿野 日本の健康食品市場を見ると、差別化を目的に、多種類の原材料を使用した商品が溢れている。安全性確認を十分に行なっているのなら良いが、安全性に関するエビデンスが少ない多数の原材料を用いることは危険だ。また、日本では原材料に関するマイナス情報の発表が少なく、ベールに包まれてきた面もある。新制度によって市場が拡大しても、健康被害が増えると意味がない。だから、新制度については、まず安全対策を十分に考慮してほしい。安全性が十分に担保された仕組みになれば、機能性の担保は少々緩くなっても問題ないだろう。

【聞き手・文:木村 祐作】

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