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2014年04月15日

新・機能性表示制度 主張&提言!(18)

早稲田大学 ナノ理工学研究機構 規範科学総合研究所 ヘルスフード科学部門
研究院教授 農学博士 矢澤 一良 氏

<信頼を得るには、ヒト試験は必須>
 ――「食品の新たな機能性表示制度に関する検討会」で、消費者庁はトクホ並みの安全性確保対策を求めているが?

yazawa トクホに準じた安全性確保対策が求められるのは、やむを得ないことだ。「まじめに取り組む企業は残り、それができない企業は機能性表示の世界から退場する」という消費者庁の考え方は認めたい。安全性に対する意識の低い企業は問題である。事故を起こすと制度自体がダメになる。安全性確保対策については、消費者に顔向けできる仕組みにすべきだ。そういう意味で、消費者庁案は受け入れるべきだろう。

 ――消費者庁案では、「関与成分が明らかなものを制度の対象とする」方針だが、この点についてはどうか?

 矢澤 たとえば、漢方に使用される生薬には、何種もの有効成分が含まれているが、そのなかのどれが効いているのかはわからない。複合的に作用して効果が出る食品もあり、関与成分が特定できないという理由だけで、対象外とするのはおかしい。青汁などは消費者ニーズが高く、門前払いとするのはどうか。門前払いではなく、拾い上げる方向で検討してほしい。

 ――安全性確保対策で示された表示項目についてはどうか?

 矢澤 消費者庁案にある「関与成分名」や「1日摂取目安量」などの7項目については、表示すべきだ。さらに、とくにサプリメント形状の食品には「これは食品です」という表示が必要であり、義務化した方がよい。これまで医薬品と紛らわしいという理由で、サプリメントは批判されてきた経緯がある。そうした声に対応するためにも、「これは食品です」の表示は必要である。

 ――登録検査機関等で、関与成分の含有量を分析することも企業に求めたが?

 矢澤 とくに新たな成分については定量化の技術開発が必要で高コストとなるが、それも含めて、分析は企業の義務と言える。同じ素材であっても、収穫時期や産地によって数値が異なることから、検査機関に依頼して、正確な分析値を把握しておくべきだ。ただし、ロットごとに実施するのは困難だろう。スポット的に実施するのが現実的だと言える。

 ――消費者意識等調査結果から、消費者の6割以上が、新制度で機能性を表示するためにはヒト試験が必要としているが?

 矢澤 機能性を表示するためには、その根拠としてヒト試験は必要だ。たとえ、「必要でない」と回答した人でも、実施した方が良いと思っているかもしれない。また、試験管試験や動物試験を支持する消費者は少数派だったが、ヒト試験へ移るまでの段階でこれらの試験は必要であり、消費者もそのことが不要と言っているのではなく、最終的にヒト試験ではっきりさせてほしいと思っているのではないか。ヒト試験についても、規模・質などの面で線引きが求められる。その際、二重盲検による試験は必須で、最低でも各群15人以上で実施することが必要だと思う。健康食品のヒト試験を見ると、かつてRCT(ランダム化比較試験)は少なかったが、今後はRCTのレベルで実施しなければ、消費者の信頼を得られないだろう。

【聞き手・文:木村 祐作】

 

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