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2013年08月02日

新たな機能性表示制度のガイドライン、「出版バイアス」も焦点に~消費者庁

 健康食品の新たな機能性表示制度の整備で、消費者庁が食品成分の機能性評価に関するガイドラインを策定する際に、成分の効果を過大評価する原因となる「出版バイアス」の排除が、焦点の1つに挙がっていることが、1日までにわかった。

 出版バイアスとは、被験者の少ない研究や、効果について否定的な研究が論文として公表されず、機能性を評価する際に行なう論文検索から負のデータが漏れてしまうことをいう。被験者の多い研究や、効果について肯定的な論文が多く出版されている状況で論文検索を行なうと、効果を過大評価し、また副作用などが無視されるおそれがある。

 消費者庁の担当課では、「ガイドラインの内容はまだ決まっていないが、成分ベースで機能性を評価する場合、いろいろな問題が出てくる。そのなかでも、大きな問題として出版バイアスがある」と話す。

 出版バイアスの問題は、消費者庁の「食品の機能性評価モデル事業」で指摘された。モデル事業では、11成分を対象にそれぞれの機能性を評価。しかし、機能性について限られた数の論文しかない成分や、利益相反(特定の企業が研究に参画するケースなど)のある論文が大半を占める成分などがあった。

 このため、報告書で「出版バイアスを明確に排除することは、正確にいえば困難であった」(評価パネルの金澤一郎座長)と問題提起した。さらに、医薬品で定着しているヒト試験の研究計画の事前登録について、食品成分でも必要と指摘。事前登録によって負のデータも報告されるため、「出版バイアスは、研究計画の事前登録により解決が可能」(同)との見解を示した。

 消費者庁では「モデル事業で浮かび上がったこれらの課題は、当然、新たな機能性表示制度のガイドラインの策定でも、議論の対象となり得る」と説明する。ほかにも、研究の対象者について、「日本人であることを重視すべきかどうかも議論する」としている。

 モデル事業の結果は、昨年4月に公表された。そのなかで、食品成分の機能性評価について多くの課題が浮かび上がった。消費者庁は来年度中に新たな機能性表示制度をスタートさせる。各課題に取り組んでいる企業では、新制度に素早く参加できるとみられるが、そうでない企業については時代の流れに乗れなくなると予想される。

【木村 祐作】

 

 

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