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2014年06月05日

抗加齢医学会「構想」を考察(3)

<つきまとう「利益相反」の問題>
 日本抗加齢医学会の機能性表示「データブック」や、姉妹組織の日本抗加齢協会による「第三者認証」構想で、懸念されるのが利益相反の問題。

 ある学識経験者は、「第三者認証システムを構築する際には、(公正・公平な仕組みとするために)抗加齢医学会の賛助会員であったり、広告スポンサーであったりする企業を排除して取り組むことが必要」と話す。ほかからも、「少なくとも利害がからむ企業関係者を排除すべき」の声も。さらに、「(関連領域の)多くの有力な学会が全面的に参加しなければ信用されない」といった意見が聞かれる。

 これらの意見は、仮に認証サービスを整備するとしても、利害関係者を排除し、公正・公平な仕組みを目指すべきとの考え方で共通している。だが、利害関係の深い多数の健康食品企業・団体が、抗加齢医学会のデータブック策定に協力しているのが実態だ。抗加齢医学会から業界団体に対し、成分表の作成などが宿題として出され、業界側が対応してきた経緯がある。データブック作成は事実上、学会と業界の二人三脚で進められてきた。

 3月下旬(26日付)には、「第14回日本抗加齢医学会総会開催に関して協力のお願い」と題する文書が、健康食品産業協議会会長・関口洋一氏の名で業界関係者に配布された。そこには、「消費者庁の『食品の新たな機能性表示制度に関する検討会』で新制度の議論が行われておりますが、産業協議会としても、機能性素材・成分の科学的評価の適切性を担保する議論の場として抗加齢医学会の協力を得ることは重要であると考えており、皆様の積極的なご支援をお願いする次第です」との記載がある。健康食品業界と抗加齢医学会の”蜜月”ぶりがうかがわれる。

<業界にとって好都合、でも消費者利益は?>
 利益相反の懸念は、「第三者認証」構想についても言える。抗加齢協会は認証機関の一つに、日本健康・栄養食品協会(JHNFA)を想定している。しかし、直接利害がからむ業界団体が、そもそも公正・公平なジャッジを行なう「第三者」なのか、という指摘もある。

 また、消費者庁の新・機能性表示制度は、販売前届出制によって商品情報を開示し、ガラス張りの仕組みとなる。世界最高レベルの透明性の高い制度とする予定だ。これに対して、抗加齢協会を頂点とする第三者認証構想については、透明性を確保するための方策が今のところ伝わってこない。

 抗加齢医学会には、健康食品に好意的な医師が多い。そうした学会と健康食品業界が二人三脚で策定したデータブックを用いて、もしも業界団体が認定団体となれば、業界にとって何かと好都合にみえる。
 一方、両者の”ズブズブの関係”のもとで実施される認証サービスによって、消費者利益は確保できるのだろうか、という疑問も湧いてくる。すでに一部の消費者団体関係者は、抗加齢医学会の構想に関心を示している。

(つづく)
【木村 祐作】

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