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2014年06月04日

抗加齢医学会「構想」を考察(2)

<責任を逃れたい企業ほど期待?>
 日本抗加齢医学会は、健康食品の機能性表示に関する「データブック」を作成する計画を立てている。複数の関係者の話によると、姉妹組織の日本抗加齢協会が上部団体となり、データブックを活用して、下部団体の認定機関が個々の商品を認証する仕組みを模索中。ピラミッド型組織による第三者認証システムをイメージしている。

 抗加齢協会が認定機関として想定しているのが、最大の健康食品業界団体である日本健康・栄養食品協会(JHNFA)。抗加齢医学会の森下竜一氏(規制改革会議委員)とJHNFAは、昨春の規制改革会議でも第三者認証制度の導入を要望した。その後、JHNFAは大規模セミナーを開き、あたかも国が関与する第三者認証が可能と思わせるような印象を業界関係者に植え付ける結果となった。これにより、業界が大混乱したことは記憶に新しい。

 今回、抗加齢協会が独自のサービスとして、第三者認証を展開することは自由だ。しかし、消費者庁が導入する新・機能性表示制度と絡ませると、予期せぬ誤解が生じる可能性もある。
 抗加齢医学会に協力している8業界団体では、新制度に対応した取り組みと受け取っている関係者が多い。さらに、そうした話が業界団体を通じて、業界の広範囲に広がっているのが現状だ。実際、一部の業界関係者からは、「抗加齢医学会が新制度を担うのか」、「米国型ではなく、(素材ごとに規格基準を設定する)韓国型のような制度になる可能性もあるらしい」といった奇妙な話も聞かれる。

 消費者庁の新制度では、閣議決定で明記された「企業等の責任」によって、機能性を表示する。この「企業等」の「等」として、学会や健康食品業界団体は想定されていない。「等」は、農林水産物が対象となったことから、主に農家や農協組織などを指している。

 業界団体関係者や一部企業が、第三者認証の仕組みに期待を寄せる理由は何か。抗加齢医学会の「健康食品機能表示ガイドライン委員会」に参加したある関係者は、次のように説明する。
「抗加齢医学会のデータブックに基づいて認証してもらい、お墨付きをもらうことで、表示に対する責任を逃れたがっている。自分の会社が販売する商品の表示なのに、責任を負いたくないのだろう」。

 第三者が認証する仕組みは、閣議決定の趣旨に反すると言える。当然、消費者庁の新制度とも矛盾する。東京都内に本社を置く某企業の社員は、「当社は自己責任によって新制度に対応できるので、第三者認証に手を出すつもりはない」と話している。

 自己責任をモットーとする新制度のスタート後、第三者認証の”お墨付き”をもらって届け出た企業は、消費者の目にどう映るのだろうか。新制度のもとで企業が届け出た情報は、ほぼすべて開示され、だれでも閲覧できるようになる。新制度の施行は、「自社商品に対して自己責任を取れない企業」を選別できる絶好の機会となりそうだ。

(つづく)
【木村 祐作】

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