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2012年09月11日

悠香「石けん作ってない」~『茶のしずく』第2回口頭弁論

<『茶のしずく』は誰が作った?>
0911_10.jpg 『茶のしずく』石けん損害賠償訴訟の第2回口頭弁論と第2次提訴の第1回口頭弁論が10日、東京地方裁判所で行なわれた。
 同訴訟では、『茶のしずく』石けんには健常者が小麦アレルギーを発症するという「欠陥」があるとして、118人の原告団(2次提訴を含む)が、石けんの製造に関係した悠香、フェニックス、片山化学工業研究所の被告3社に対し、製造物責任法に基づき15億2,500万円(同)を求めている。また、同訴訟は全国24都道府県でも行なわれている。
 第1回口頭弁論では悠香側の代理人が欠席したが、今回は出席し、約80人の原告が傍聴した。

 原告の主張に対し、悠香側の答弁は「石けんを販売していたが製造はしていない。製造会社はフェニックス。パッケージにも販売会社と記載されている」とし、受託製造会社のフェニックス側は「石けんは悠香と共同開発した。悠香から委託を受けて製造した」と答弁し、原料会社の片山化学工業研究所側は「グルパール19Sは製造したが、石けんは製造していない。石けんに製造されるとは知らなかった」とし、3社ともに他社に製造責任を転換する無責任な答弁となっている。

0911_yuka_s.jpg 同訴訟で原告側は、訴状の要旨と被告3社の答弁書に対する反論を陳述、被告の答弁に対する反論を展開した。原告側は、もし悠香が主張するように表示製造業者にあたらないとしても、悠香は中山社長の両親が石けんを開発した経緯を宣伝していたこと、『茶のしずく』石けんの商標特許も悠香が取得していること、テレビCMなどでは悠香の名前しか出てこないことなどから、世間一般的に「実質的製造業者」と認知されているとした。
 片山化学工業研究所の主張に対しては、製造物責任法上の「製造業者等」には原料会社も含まれる、フェニックスが石けんの製造会社だったことを知っていたはずである、などと反論した。
 原告側はこのほか、争点になっている「欠陥」「損害」「因果関係」について、被告の答弁に対する反論を述べた。

<救急車の常連に>
 2次提訴第1回口頭弁論の意見陳述では、原告を代表して53歳の女性(Aさん)が証言台に立ち、原因不明のアナフィラキシー症状に悩まされた苦しみの日々を語った。Aさんは2006年6月に『茶のしずく』石けんを使い始めた。朝晩に石けんをたっぷりと泡立て、石けんを使い続けると、しばらくして目や顔がはれ上がる症状が出た。石けんが原因だとわからず、使用を続けると足やお腹などにも腫れが出て、病院で受診するとアレルギーと診断された。
 薬でも症状に変化はなかった。Aさんは同年11月、パスタなどを食べてから公園で軽い運動をしていると、急に息苦しくなり帰宅。呼吸困難でパニック状態になったが、運よく帰宅したAさんの夫が救急車を呼び、一命を取り留めた。
 この後、Aさんは何度も救急車で運ばれることになり、アナフィラキシー症状が出ても救急車を呼ぶことをためらうようになったという。不幸にもAさんの搬送先の病院は、どこも石けんが原因だと判断できず、とうとうAさんは精神科を受診することを勧められ、最も強い抗ヒスタミン剤が処方されたという。

 石けんが原因だとわかったのは、日本アレルギー学会の指定病院で検査を受けた12年2月だった。医師には「今まで診たなかで最も重篤な症状。絶対に小麦を食べないように」と忠告されたという。
Aさんはそれから小麦食品を食べない生活を強いられ、外食もできず、友人からの食事の誘いもなくなり、夫婦関係も悪化。離婚の危機に直面したという。
 Aさんは食事をするたびに、何度も経験したアナフィラキシー・ショックの恐怖が頭をよぎるという。Aさんは最後に「以前のような普通の生活ができる身体に戻してほしい。『茶のしずく』石けんによって、生活が崩壊してしまった。なぜ悠香は被害者を救済しようとしないのか? 被告3社には、被害者の苦しみを理解し、すべての被害者に対し適切な補償を速やかに行なうよう、強く求めます」と語気を強めた。
 Aさんの叫びは、単に原告を代表したものではなく、傍聴席に座ることができなかった数多くの被害者の思いも代弁していたことだろう。

【山本 剛資】

 

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