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2016年04月12日

復興プロジェクトで「ハスの花」由来の化粧品を開発

ハスの花(イメージ)

ハスの花(イメージ)

 宮城県はこのほど、東京の化粧品メーカーと農業生産法人がコラボレーションして、県産素材の「伊豆沼のハス」のエキスを使った化粧水を開発したと発表した。2社は6月からの発売を予定している。「東北復興応援プロジェクト」として、売上金の一部を伊豆沼の環境保全などに役立てる方向で調整している。

 <県が素材提案と企業マッチング>

  宮城県によると、2年前に医薬部外品・化粧品メーカーの日本ゼトック(株)(本社:東京都新宿区、牧田裕樹社長)から、「東北復興プロジェクト」の企画が持ち込まれた。同社の技術力を生かして、県の未利用素材を使用した化粧品を製造し、地元企業とコラボレーションして販売するという内容。地場産の原料を用いた商品を地場企業が販売することで、地域を活性化し、復興支援につなげるというものだった。県は、これに応えるかたちで、県内の未利用資源の候補を同社にいくつか紹介。そのなかから、化粧品として製品化しやすい伊豆沼のハスの花を採用した。

  伊豆沼はラムサール条約(湿地保全の国際的条約)に指定されているため、商業使用でハスの花を収穫することはできない。しかし、沼の環境保全のためにはハスの花を刈り取ることが必要で、伐採後のハスの花ならば利用が可能。さらに、資源の有効活用にもつながる。

  県は企業のマッチングも行った。提携できる県内の企業に呼びかけ、農業生産法人(有)伊豆沼農産の販売が決定した。化粧品には、同社の「伊豆沼農産の乳酸菌入り甘酒」も使用。商品名は『はす肌~HASUHADA~』。6月下旬に発売を予定している。化粧品の売上の一部は伊豆沼の環境保全として還元される予定で、現在、県はそのスキームづくりに取り組んでいる。

 <震災も復興支援商品も風化させたくない>

  県に「東北復興応援プロジェクト」を持ち込んだ日本ゼトックは、同プロジェクトを岩手・宮城・福島の3県で展開。発売した福島県の日本酒を使用した化粧品は年間15万本出荷され、プロジェクトの成功例となった。

  同社がプロジェクトでコラボレーションする企業は、化粧品事業が初めての異業種ばかり。持ち込まれる素材は通常、化粧品で使用していない素材が多い。新素材で化粧品を製造するには、技術開発力とともに素材の機能性や安全性などの基礎研究も必要となる。

  同社の担当者は、「きっかけは復興支援でも、最終的に商品が1人歩きできるように成長させなければならない。東日本大震災も復興支援商品も風化させないように努力したい」と話している。

   【越中 矢住子】

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