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2015年06月02日

大詰めを迎えた『茶のしずく』訴訟(後)

<東京地裁が7月に和解案>
 原告側の気持ちを逆なでする出来事が、5月19日に東京地裁で開かれた『茶のしずく』石けん損害賠償請求訴訟の第18回口頭弁論で起きた。悠香側の意見陳述で、悠香の代理人は鹿児島地裁で原告が和解案を受け入れたことを述べ、東京地裁でも鹿児島地裁と同様の和解案に応じないと、鹿児島地裁よりも金額が少なくなる可能性もあるという旨の発言を行ったという。

 この発言に弁護団は「今の発言は訂正すべき。弁護士法に違反するのではないか」と主張。裁判長も「鹿児島地裁と東京地裁は別」と指摘した。東京弁護団事務局長の中村弁護士は、取材に対し「(悠香側の発言は)原告が多数参加している法廷で言うべきことではない。7月に裁判所からの和解案が出されることが決まっているなかで、利益誘導につながる発言」と話している。

 鹿児島地裁での和解案は審議の経過を考慮していない内容だが、東京地裁から7月に出される和解案は、これまでの双方の主張を反映させたものになる見通しだ。この点について悠香側は、「裁判が継続中なので、質問には一切答えられない」としている。

 症状が軽い被害者の一部では小麦を含む食品を食べられるようになった人もいるが、アナフィラキシーショック症状が出た重度の被害者では、今でも小麦食品を食べると「痒みが出る」「目の周りが腫れる」など、何らかの症状が出るという。また、小麦食品だけでなく、鎮痛作用のある医薬品が摂取できないなど、日常生活に支障が出ているケースもみられる。

 多数の被害者を出した『茶のしずく』問題。時間とともに世間から忘れ去られていくなか、自主回収から約4年、集団提訴から約3年が経過し、ようやく裁判の結末が見えてきた。

(了)

【山本 剛資】

 

※詳細は6月22日発刊号のI・Bに掲載予定

 

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