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2015年05月29日

大詰めを迎えた『茶のしずく』訴訟(前)

<鹿児島地裁の和解案、16人が受け入れ>
 2012年4月の集団提訴から3年が経過し、全国25の地裁で行われている『茶のしずく』石けん損害賠償請求訴訟が大詰めを迎えている。(株)悠香が販売する旧『茶のしずく』石けんを使用して小麦アレルギーを発症した原告が、販売会社の悠香、製造会社の(株)フェニックス、原料会社の(株)片山化学工業研究所の3社を相手取り、製造物責任法に基づく損害賠償を求めている。原告は合計すると1,000人を超え、損害賠償請求額は総額約140億円以上に上る。

 裁判が先行している東京地裁では、責任論と損害論に分けて18回にわたり審理が進められてきた。双方の主張が出尽くし、7月に裁判所からの和解案が提示される。現在は1人ひとりの症状ごとに和解金額を算出する個別立証の段階に入っている。また、鹿児島地裁では、昨秋に審議の途中で裁判所から和解案が提示された。その後、金額などの折衝を経て、4月には原告36人のうち16人が和解案を受け入れた。

 ただ、鹿児島地裁の和解案は、これまで進めてきた責任論・損害論の審理の結果を反映させた内容でなく、裁判所が早期解決のために提案したものだ。3社のうち、片山化学工業研究所は和解案を受け入れず、悠香とフェニックスが和解に応じた。和解金額は症状によって1人あたり約120万円~150万円。和解金は悠香が約60%、フェニックスが約40%を負担した。

 この結果について鹿児島弁護団は、「和解金額は不十分で、納得した人は1人もいない。ただ、裁判がストレスになっている人もいて、これ以上裁判を続けたくない人は和解に応じた」としている。同裁判の原告1人あたりの請求額は、アナフィラキシーショック症状が出た人が1,500万円、アナフィラキシーショックに至っていない人が1,000万円だった。鹿児島地裁での和解金は請求額の10分の1程度の金額となり、東京弁護団や東京の原告らも強い不満を示している。

(つづく)

【山本 剛資】

 

※詳細は6月22日発刊号のI・Bに掲載予定

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