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2013年01月26日

原告側「社会的有用性はない」~『茶のしずく』訴訟第4回弁論(後)

<片山化学工業研究所側の反論と原告側の再反論>
■『グルパール19S』が製造物責任法上の「欠陥」であるかについて
 片山化学側の反論 製品の引き渡し時点においては、本件のような小麦アレルギーが発生することは想定されていなかった。

 原告側の再反論 製品の「欠陥」の判断においては、「本件のような小麦アレルギーの発生を想定できなかった」といった主観的な事情は考慮されるべきでなく、製品が客観的にみて安全性を欠いていたかどうかだけが問題になる。本件石けんおよびグルパール19Sに欠陥があることは明らかである。
 
 片山化学側の反論 製造物は本来的にアレルギーを引き起こす危険性がある。本件商品のように社会的有用性が認められる製品については、その有用性ゆえに一部の使用者がアレルギーを発症しても直ちに欠陥とすべきではない。

 原告側の再反論 本件商品は、洗顔石けんであり、医薬品とは根本的に異なる。本件商品には片山化学が主張するような社会的な有用性などはない。

 片山化学側の反論 フェニックスに対してグルパール19Sの表示警告を十分に行なっており、本件石けんの安全性についての責任は、石けんの製造業者であるフェニックスにある。

kamiyama.jpg 原告側の再反論 片山化学の主張は、製造物責任法における厳格責任や部品・原材料製造業者が免責される要件を、ことさらに無視したものである点において、根本的に誤りである。
 片山化学はフェニックスに十分な表示警告などを行なっていない。片山化学がフェニックスに表示警告を行なったかどうかは、被告片山化学とは直接の契約関係のない最終消費者である原告らには、まったく関係のない議論である。

 片山化学側の反論 仮に本件商品が原告らの被害の原因であるとしても、それはグルパール19Sが原因なのではなく、悠香やフェニックスがグルパール19Sを誤使用したことによるものである。

 原告側の再反論 悠香、フェニックスは片山化学が想定したとおりにグルパール19Sを使用しており(フェニックス提出の証拠から明白)、誤使用などない。本件被害の原因は、本件商品およびグルパール19Sの欠陥性そのものである。

◇  ◇  ◇

 片山化学工業研究所は、悠香やフェニックスに責任を押し付けるような内容だった。グルパール19Sはもともと食品に使用されていた原料で、パンなどをふっくらさせる成分だった。食品用の素材を石けんの製造会社に販売した時点で、それは石けん用の素材となる。その製造責任、販売した責任は片山化学にある。誤使用の例で「ダブル洗顔を推奨していた」という具体例が出たが、ダブル洗顔をしてはいけないという石けんは、欠陥商品そのものである。
 原告側の再反論に対し、被告側からの質問などは一切出なかった。次回はこの裁判の争点とされていた製造物責任法の「開発危険の抗弁」について、被告側から書面が出される予定。
 裁判官は、準備中とされる第3次提訴の日程や、損害論についても同時進行させることを求めていた。長引けば原告が不利になってしまう。裁判所もこのことを考慮しているのかもしれない。

(了)
【山本 剛資】

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