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2013年01月24日

原告側「パンとの比較は不適切」~『茶のしずく』訴訟第4回弁論(前)

『茶のしずく』石けん損害賠償請求訴訟の第4回口頭弁論が12日、東京地裁で開かれた。

kamiyama.jpg 同訴訟では、悠香が発売した『茶のしずく』石けんを使用して小麦アレルギーを発症した原告118人が、販売会社の悠香、製造会社のフェニックス、原料会社の片山化学工業研究所(以下、片山化学)の被告3社を相手取り、製造物責任法に基づき15億2,500万円の損害賠償を求めている。
また、3社に対する訴訟は全国25地裁でも行なわれており、原告は全国で総計1,000人を超え、損害賠償請求額は約140億円に上っている。

 全国に先がけて東京地裁で行なわれた第4回口頭弁論は、責任論と損害論に分けて審理が進められている責任論の2回目で、被告の反論に対する再反論が行なわれた。東京地裁には20人を超える原告が訪れ、原告側の再反論を見守った。
 今回の再反論では、被告3社のそれぞれの反論に対し、弁護団が再反論している。以下、被告3社側の主張と、原告側の反論をまとめる。

<悠香側の反論と原告側の再反論>
■『茶のしずく』石けんの「欠陥」について
 悠香側の反論 アレルギー症状は、過剰な免疫反応によって生じるものであるから、体質の問題である。通常の体質をもつ多数の人は、『茶のしずく』石けんを使用しても問題は起きないのだから、『茶のしずく』石けんに「欠陥」はない。

 原告側の再反論 『茶のしずく』石けんがこれだけ大きな被害を発生させていたにもかかわらず、使用者の体質の問題であると考えるのはおかしい。発生した被害がアレルギー症状であるからといって、「欠陥」が存在しないとする根拠はおかしい。

 悠香側の反論 成人になってからパンを食べて小麦アレルギーを発症する人もいる。原告の主張では、パンにも「欠陥」があるということになるのか。

 原告側の再反論 もともとグルパール19Sに対する抗体を持っていなかったのに、『茶のしずく』石けんを使用してはじめて感作してしまったのが本件である。原告らは、もともとアレルギー素因を持っていいたわけではない。また、成人後小麦アレルギーを発症したとしても、パンを食べて発症したと結論づけることは困難である。石けんは、商品としての特性も、通常予想される用途も、社会的効用も異なっており、食品であるパンとの比較を持ち出すこと自体が不適切である。

■因果関係について
 原告側の再反論 『茶のしずく』石けんの使用により、症状が発生したことは被告悠香も認めている。症状発生に至るまでの機序についても、十分に主張立証しており、法的な意味でも相当因果関係があることも明らかである。

■製造業者性について
 悠香側の反論 フェイスソープPは、被告悠香が設立された(2003年5月23日)より前から、被告フェニックスが販売していた。被告悠香が製造に関与したことはない。10年5月以降、被告悠香は、自らを製造販売業者として販売している。しかし、同月より前については、被告フェニックスを「製造元」あるいは「製造販売元」として表示してきた。

 原告側の再反論 「茶のしずく」石けんを生み出したのは、中山省三および中山由美子であり、中山慶一郎が事後的に被告悠香を設立して、石けんの販売を始めたことが明らかである。10年5月以前も、被告悠香が、被告フェニックスに『茶のしずく』石けんを製造させていたと評価すべきものである。被告悠香は、消費者に生じる信頼などの観点からして、製造業者、表示製造業者(誤認表示製造業者)、実質的製造業者のいずれにも該当する。

 前回の裁判で悠香側の弁護士は、「アレルゲンとしては、パンと石けんは同じだから欠陥はない」といった発言をして、被害者を驚愕させたが、今回の裁判で原告側は「通常予想される用途も、社会的効用も異なっており、食品であるパンとの比較を持ち出すこと自体が不適切である」としている。

 悠香側はわざと問題を複雑化させ、被害者のアレルギー数値ができるだけ下がるまで時間を稼ぎ、逃げ切りを図っているとみられる。原告側は、問題をアレルギー全体に広げさせて複雑化させる戦略に乗らず、「グルパール19Sによる小麦アレルギー」に焦点を絞り、反論している。わかりにくい悠香側の反論に比べ、原告側の再反論は明確だった。

(つづく)
【山本 剛資】

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